昨日の続きです。
目次
ドレミファソラシドは意外に複雑
昨日の投稿で、こう書きました。
CメジャースケールのCは始まる音であるC(=ド)を示している。
ということは、GメジャースケールとかFメジャースケールというのもあるの?となります。
正解です、あります。
GメジャースケールはG、つまりソから始まるので、
ソラシドレミファソ
ではなく、
ソラシドレミ(ファ#)ソ
となります。
ファがファの#に変わってるんですね。鍵盤で言う黒鍵が出てくるんです。
なんでこんな面倒なことになるのか。
これも、音を聞いたらわかると思います。
鍵盤でソから順番に白鍵だけを上がっていくと、ドレミファソラシドに比べたらちょっと違和感がありませんか?
で、上で書いたようにファを#にして弾くと、ドレミファソラシドと同じようにスッキリ聞こえると思います。
こうなる理由は、昨日書いたミとファ、シとドの間に黒鍵がない、ということに関係しています。
どういうことでしょうか。
鍵盤には白鍵と黒鍵があり、位置的にも黒鍵は奥にあります。
これらの不平等感を取り払ってみましょう。
つまり、ドの横(右上じゃないですよ)にドの#を白鍵として位置させる、といった具合です。
すると、下のドから上のドまで13個の白鍵が並ぶ絵が想像できると思います。
音の高さは周波数で表されますが、実は上で想像した白鍵だけが13個横に並んでいる状態が、周波数通りにきれいに並べた状態なんです。
この状態で、もう一度ドレミファソラシドをたどっていくと、ミとファの間、シとドの間だけが隣り合った鍵盤、ほかは1個飛ばしの鍵盤になっていますね。
つまりこういうことです。
私達が「ふつうに」聞こえるドレミファソラシド、というのは、周波数においては複雑な経路をたどっているということ。
そして、鍵盤楽器は「ふつうに」聞こえる並びという基準で設計されている、ということ。
複雑な経路、というのは、ドレミファソラシド各音が、上で想像した白鍵のみの鍵盤で隣り合っているか、1個飛ばしなのか、という経路です。
音楽的には、隣り合った間隔のことを半音、1個飛ばしの間隔のことを全音、と呼びます。
半音、全音という言葉をつかってドレミファソラシドの間隔を測っていくと、、、
- ド→レ:全音
- レ→ミ:全音
- ミ→ファ:半音
- ファ→ソ:全音
- ソ→ラ:全音
- ラ→シ:全音
- シ→ド:半音
となります。
メジャースケールというのは、この間隔通りにたどっていった音のつながりのことを言うのです。
3番目と7番目が半音、それ以外は全音です。
じゃあ、ソから始めても同じ間隔をたどらないとメジャースケールとは呼べないのです。
ソから初めて間隔を探っていくと
- ソから全音:ラ
- ラから全音:シ
- シから半音:ド
- ドから全音:レ
- レから全音:ミ
- ミから全音:ファ#
- ファ#から半音:ソ
だから、ファの#が現れるのです。
自然に感じるスケールは、全全半全全全半
メジャースケールとは、ドレミファソラシドですが、これはメジャースケールの中でもドから始まる1例に過ぎません。
これを一般化して説明する場合、つまりどの音から始まるかによらないメジャースケールの決まりを言えば、8つの音の並びの間隔が
全全半全全全半
となっているもの、と言えます。
私達が自然に感じるスケールは、意外に複雑ですよね。
なぜこれが自然と感じるのか。
これはまた説明が長くなりますが、音楽制作には関係ない話なので、興味がある人は調べてみてください。
逆に言えば、ここまでは音楽制作に必要な知識ということです。
なぜこんな知識が必要なのか。
それは、このメジャースケールからコードを作っていくからです。
あとがき
ということで、次回はコードです。
音楽理論は勉強チックで苦手な人も多いのですが、前回も書いたように、自然に聞こえる音楽をあえて理論にあてはめようとしているだけなので、音で理解できればそれで十分です。
次回も張り切って参りましょう