マルチティンバーの説明を続けます。
目次
マルチティンバーの利点
前回の投稿で書いたように、ハード音源を使っている場合のマルチティンバーの恩恵は素晴らしい。
同時にならすために同じハード音源をいくつも購入する、といったコストから逃れられたわけです。
で、いまは音源がソフト化、つまりプラグインインストゥルメントとして使うことも多くなったわけです。
ソフトの場合は、同じプラグインを1曲中にいくつ使おうが、その分コストがかさむ、なんてことはありません。
ハード音源は一台いくら、という購入ですが、ソフトの場合は使用するのにいくら、つまりライセンス料だから、無制限に使えます。
ただ、以前の記事で書いたとおり、プラグインインストゥルメントであってもマルチティンバーを活用するメリットはあります。
それは、CPUやメモリの負荷を下げることです。
3つのMIDIトラックに3つの同じプラグインインストゥルメントを挿す。
一つのMIDIトラックにプラグインインストゥルメントを挿し、マルチティンバーで3つの音源を使う。
想像の通り、これはCPU使用率もメモリ使用量も違います。
マルチティンバーの欠点
しかし、マルチティンバーの使用には欠点もあります。
それは、マルチティンバー内でのエフェクト、PAN、音量をDAWのミキサーでトータル管理できない、ということです。
これは、のちのちに説明するミックスのところに食い込む話になりますが、録音作業がすべて終わってから行うミックス作業では、おもにミキサーを使います。
全トラックのエフェクト、バス、PAN、音量、オートメーションをここでトータル管理するのです。
マルチティンバーを使っている場合、マルチティンバー内の音源に関しては、そのプラグインインストゥルメントの設定を表示、マルチティンバーのミキサー画面で行います。
見た目はもちろん、各パラメーターの効き具合や特性も違います。
マルチティンバーの欠点を補う、パラアウト
上記した問題を解決するため、マルチティンバー(だけではないのですが・・)のプラグインインストゥルメントには、パラアウトという設定ができます。
それは、マルチティンバーの出力をDAW上のトラックにアサインできる、というものです。
こうすれば、DAWのミキサーでトータル管理ができます。
しかし、この設定はKOMPLETEをはじめ、なにかとややこしい。
結構な手順です。
Native Instruments KONTAKT 5の使い方 パラアウト(Sleepfreaks DTMスクール)
これは、慣れても結構面倒です。
結局どう使うのか?
マルチティンバーは結局どのように使うのが良いのでしょうか。
次回は私のおすすめの使い分けをお伝えします。