曲が作品となるまでにはいろんな工程があります。
最近のDAWソフトでは、最終工程までパソコン一つでできます。
しかし、私が思う「良い順番」があるので、誰かの参考になれば、と思います。
まずおさらい、制作工程は
- 作詞、作曲
- 編曲
- 録音
- ミックス
- マスタリング
となります。
作家が担当するのは、1,2ですね。
今回はここに絞ります。
また、作詞は専門外なので割愛。
作曲と編曲の線引は?とよく聞かれますが、
- 作曲:メロディー、コード、最低限のリズム
- 編曲:楽器、構成、その他
という認識で良いと思います。
さて、繰り返しますが、DAWはなんでもできます。
だからこそ現代ではみんなこれを使って作曲するわけですが、どんな順番でもできてしまう、という弊害(?)もあります。
歌ものを作る場合、とにかく大切にしなくてはいけないのは、メロディーとコードです。つまり上記分類の「作曲」です。
ところが、あーでもない、こーでもないと悩んでいるときに、編曲作業をやっちゃうことがあります。
編曲って一気に完成形に近づくので、テンションあがるんです。
これが罠です。
作曲工程が「完璧」となるまで編曲にとりかかるな、とは言いませんが、ちゃんと悩みまくる、という工程は必要不可欠です。
メロディーやコードは、作曲時点ではワンコーラスまで作るのが一般的です。
(多くのコンペも、提出時はワンコーラスまでです)
一般的な曲なら、イントロ、A、B、サビという感じ。
Aからメロディーが入ってきてサビ終わりまで作る。
この順番は色々あってよいのですが、この時点で編曲をしすぎると、メロやコードを悩みにくくなるんです。
きれいなストリングス入れたり、かっこよいシンセのアルペジエーターを入れたりしてたら、メロディーを再構築する場合また打ち込みしなおしです。
だから、ワンコーラス最後までのメロディーとコードが決まるまでは、できるだけシンプルな状態でとどめておいたほうが良いでしょう。
メロディー以外は、コード感さえわかれば、ピアノ1本とか、ギターのコードじゃ~んだけ、という感じですね。
ちなみに、この時点の音作り(EQやコンプ)も基本は不要です。
音作りと作曲は無関係。
ただし、検聴するのに聞きづらいのはまずいので、それを補正するためにEQやコンプをさっと挿すことはあります。逆に言えば、その程度です。
◆
DAW普及前は、ピアノ1本、ギター1本と自分の歌だけで曲を作ることがほとんどでした。
上に書いたとおり、今でもその方法で十分に作曲は可能です。
逆に、DAWがあるから作曲以外の作業をしちゃう、とも言えます。
ただし、DAWで作曲するメリットは大きい。
メロディーやコードの試行錯誤はDAWのほうが圧倒的に効率が上がります。
いくつかのパターンを作って聴き比べなんてお手の物です。
DAWで作曲するメリットと、注意点。
しっかりと踏まえて作曲に勤しみましょう!