学校や専門学校を出ても、現場や実践では役に立たない。
こういう言い方って昔からありますが、事実だから仕方ありません。
教科書で習うことと実際に起こることは全然違います。
でも、だからといって教科書で勉強するのが無駄だと言うことではありませんよ。
その知識を持って実践にのぞめば、吸収は早くなります。
さておき、もっとも良い学習法は、実践だということは確実。
英会話の勉強を日本で3ヶ月猛勉強するのと、3ヶ月間アメリカに行って生活するのと、どちらが身につくと思いますか?
実践や仕事は、何かを学習するのに最高の機会だということです。
なぜこんなことを書くのか。
それは、昨日少し触れた簿記のことを思ってです。
簿記はとても有用な知識で、誰でも学んでおいたほうが良いものだと思いますが、何の目的もなく突然勉強できるほど人間の意志って強くない。
もしあなたがフリーランスなら、実践で学べばよいのです。
どうせ帳簿はつけないといけないので、それを複式簿記でつけてみよう、と。
すると、教科書に載っていたことのなかで、特に重要なのはどこか、というのを体感できます。
教科書というのは、その性質上すべての範囲をくまなく掲載しなくてはいけません。
あらゆるケースを想定しているわけですね。
ところが、実際には超レアケースもあって、少なくとも自分の仕事に置いてはほぼほぼ使うことがない、ということもあるわけです。
例えば、簿記の勉強で手形って出てきますね。
約束手形など。
私に限って言えば、これまで約束手形の仕訳をしたことは一度もありません。
だから学ばなくて良い、という意味ではありませんよ。
優先度がずっと下がるのです。
一方、日々の経費の仕訳、ちょっと高額のものをかったときの固定資産の仕訳、決算仕訳などは結構使います。家事按分も使いますし、BSやPLだって確定申告時に見ることになります。
この経費の勘定項目はこれだ、というのを判断して仕訳する、という作業は何百回と繰り返していたら、誰でも覚えられます。
勘定科目、資産や費用などの概念、借方貸方などの概念だって、簿記の最初に出てくる内容ですが、実践していればそんなのは覚えようとしなくたって勝手に覚えます。
そのことを、勉強というのです。
さきほど英会話習得のことを書きましたが、アメリカに行って3ヶ月生活するためには、英会話ができたらいいな、でなく、できないとめちゃくちゃ困るのです。
同様に、簿記のことを学びたいな、ではなく、実際に帳簿をつけないとめちゃくちゃ困る。
これらが最高の機会を与えてくれます。