日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

テレビとネットの違いを改めて考えてみる

 

 

 

 

最近はテレビ離れがすすんでいるらしい。

 

理由はいろいろあると思うが、その理由の中で、まず思いつくのがインターネットの普及だろう。

テレビ離れが進み、インターネット人口が増えた、ということは、

そこだけを見ると

 

テレビ<インターネット

 

ということになる。

当然、どちらにも長所短所があるが、総合的には、現時点でインターネットに軍配があがっている模様。

 

さて、後発のインターネットがなぜテレビを駆逐していったのか。

そこを解明するためには、その両者の違いを改めて考えなくてはいけないだろう。

 

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まずはテレビ。

これは、まず殆ど無料と考えてよい。(当然、テレビ局はスポンサーからお金をもらい、スポンサーはCMを流し、それを見て消費者が商品を買う、ということなので、間接的にお金を払ってはいるが、支払いの強制力は特にないし、ランニングコストは電気代くらいだ。)

そして、深夜を除いて、各局が決めたプログラムを流し続ける。視聴者はそれを見る。

それから、テレビに出るのは、かなり難しい。

なぜなら、上記の通り、各局は決められた時間のなかでたくさんの視聴者数を生むコンテンツを流さなければならないからだ。

つまり、コンテンツのクオリティーがあがるなんらかの要素をもっている人でないと出演させる意味があまりなくなってしまう。

 

一般の人が、日常で見られるものを、わざわざ時間をさいてテレビで見よう、ということは期待できないので、なんらかに突出した人が出るのが一般的だ(突出するのは、あるときはプラスイメージ、ある時はマイナスイメージ)。

 

他にもたくさんあるが、キリがないので、これくらいに。

 

続いてインターネット。

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インターネットは、テレビに比較するとお金が少しだけかかる。

家でインターネットをするためには、ISPと契約しなければならない。

ISPが完全無料というところも、たまに有るようだが、

それは稀で、基本的には月額使用料を払っているはずだ。

 

実は、ここだけをみると、テレビの圧勝だ。

有料の方が無料よりよい、というユーザーはあまりいないと思う。

(もしいたら、デフレ脱却に一役かってますね)

最初に書いたとおり、それでもインターネットがテレビを駆逐しているということは、その金額を払ってでも、テレビよりもよい何かがインターネットにはある、ということだと考えられる。

 

その理由の一つが、

インターネットスペースの無限性だと思う。

 

テレビは、上記の通り「時間」というどうしても取り去れない制限がのしかかっている。

したがって、コンテンツのクオリティーが高いと思われるものしかアウトプットしない。

しかし、コンテンツのクオリティーが高いかどうかは誰が決めるのか?

これは最終的には末端の視聴者(閲覧者)だが、それまでの段階で決めるのは各局のお偉いさんたちだろう。

 

それに比較して、インターネットはどうかというと、その制限がほぼないに等しい。

ということは、クオリティーが高かろうが低かろうが、とにかくアウトプット、ということになる。

 

テレビもインターネットも、視聴者、閲覧者がクオリティーを判断するというところは共通しているが、決定的に差があるのは、コンテンツの作られる数だ。

テレビの場合

・コンテンツをテレビ曲や番組制作会社が考える

・上司の判断を仰ぎ、OKがでたらアウトプット(つまり放映)

・視聴率をみて、低かったら作りなおす、高かったらバンザイ

 

ということだが、最初の段階でも相当に「クオリティー」に照らしあわせ、ふるいにかけるので、実際にアウトプットするのは、それこそかなり制限されている。

そもそも、時間が限られているので、数の限界は見えている。

 

インターネットの場合

・コンテンツを個人(組織、法人)が考える

・アウトプット(つまりWEB公開)

閲覧者が少なかったら作りなおす。多かったらバンザイ。

 

だが、最初の部分に個人が入っているので、テレビとは、最初の”タマカズ”が全く違う。

したがって、アウトプットされる数も全然違う。

 

ここが重要なのだが、とにかくアウトプット数が多いので、より多くの閲覧者を獲得するのはテレビより難しい。

つまり、必然的にクオリティーが上がるのだ。

 

ここからは、もう一つ大事な結論も得られる。

それは、インターネットの情報は、テレビのそれに比べて、信頼性が劣るものも多いが、それは至極当然、ということだ。

 

 

インターネットの、テレビにはない、もう一つの大きな特徴は、

能動性がテレビより高い、ということだ。

 

テレビは、各局が決めた番組を、決められた時間に見る(録画は除く)ので、視聴者がテレビに合わせなければいけない。

そして、いったんあわせてしまえば、リモコンで音量の調節するくらいで、ほかは何もしなくてもよい。

 

インターネットはどうだろうか。

パソコンでもスマホでも、見たい情報にアクセスするためには、やらなくてはいけないことがある。それは検索だ(だからGoogleは大きな会社なのだ)。

なにを検索するか、それも自分で考えなくてはならない。

例えば、本を探すときに、Googleのキーワード検索で本のタイトルを入れるか、著者をいれるか、いやアマゾンにいって調べるか、出版社だけは知っているので、出版社のWEBサイトにまずいくか、これも自分で考えなければならない。

 

情報の真贋を疑いながら利用しないといけないインターネット。

情報にアクセスするのに、考えなければならないインターネット。

テレビに比べて、一見どちらもマイナスな気もしないでもないが、実際にはインターネットの方が上回ってきているのはなぜなのだろう。

 

 

 

 

それは、ヒトはそもそも考えるのが好きな動物だから、ではないだろうか。

受動の方が楽。でも能動のほうが楽しい。

同じ「楽」という字なので、その差は僅かかもしれない。

でも、その差がだんだん出始めているようだ。

 

テレビの未来はあるのだろうか?