日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

無駄な残業を減らすために必要なこと

 
なぜ残業が減らないのか。
そこをつっこんだ記事だが、これだけいろいろな対策や分析がされ続けているにも関わらず、残業時間が全く減っていないというのは、確かに考えものだ。
 
そもそも論で、いくつかの視点で見ていきたい。

 

残業はよくないことなのか

 
答えは、NOだ。
残業自体はよくないことではない。
仕事が生きがいで楽しくて、といった人が、没頭して仕事をした結果、退社時間をすぎてしまうことが悪いことの訳がない。
 
では、なぜ残業が問題視されるのか。
それは残業を強要するからだ。
つまり、したくもない業務を、定められた時間を超えて続けなくてはいけない、ということになってしまうところに問題がある。
 

侮れない空気の力

 
昨日の投稿と重複する部分が多いが、日本の縦社会構造は、良い面もあるだろうが、悪い面も同じくらいか、それ以上にあると感じる。
残業に関していえば、上司がまだ会社で仕事を続けていたら、部下は退社できない、という空気があるところも少なくない。
経験論で申し訳ないが、自分もある程度の年齢になり、ある会社で部下をもつことになったとき、部下に定時になったから帰宅してよい、と何度伝えても、帰らないことがあった。
あとで聞くと、自分の直属の部下が、「上司からの帰宅OK指示は、そこで本当に帰ってしまうかどうかを確認するため」ということを、更に下の部下に伝えていたらしい。
もちろん、そんな気持ちは全く無い。
 
自分は、部下のほうが先に退社することに対して抵抗は一切なかったが、同僚の中には、部下が上司より先に退社するのはけしからん、という人もいて(そちらのほうが割合は多かった)、こうなると無駄な残業の出来上がりだ。
 

非効率に陥りやすい無駄な残業

 
無駄な残業と一言で言っても色々とあるが、その中の一つに、ただ時間が長くかかっているだけの残業というものがある。
業務においては、効率性の追求は当たり前のはずだが、上述したような状況だと、結果時間を長くかけたほうが、時間を潰せる。これはつまり、非効率的なやりかたの方に流れていってしまうということになる。
 
テクノロジーの進化で、作業時間を大幅に短縮出来るにも関わらず、上記理由により、あえて時間のかかるアナログな方法を選ぶというのは馬鹿げた話だ。
しかし、原因と結果だけをシンプルに結ぶと、空気の力によって効率性が著しく損なわれることもある、ということになる。
 
残業の議論は、ここがよく抜けていると思う。
まず、残業自体は決して悪く無いこと。
それから無駄な残業は空気の力によるものが多いので、その空気を変えないと変わらない、と認識すること。
特に後者は、残業問題以外にも、様々な面で弊害となっているので、この空気をどうコントロールし改善していくかが、現代日本の組織のもつ大きな課題の一つだろう。