日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

子供向けの音楽、大人向けの音楽

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音楽には、ポップス、ブルース、ジャズ、ロックといった、いわゆる音楽自体の特性によるジャンル分けとは別に、子供向け、学生向け、大人向けといった分け方もあるようだ。

 
学生向けというのは、おそらく学生に人気のある音楽の総称で、いわば後付けなので特に言うことはない。
 
これに対し、子供向けの音楽と大人向けの音楽は、その人気とは別に、最初から決め付けがあるようでならない。
 

子供向けの音楽

 
童謡やみんなのうたの類がそれにあたる、という印象が強い。
確かに、覚えやすい歌詞、メロディー、それに踊りながら歌うということも考慮されている。
 
しかし、どうだろう。
例えば生まれた頃からジャズを聴いていたら、もしかしたら自然とジャズを口ずさむようになるのかもしれない。もちろんならないのかもしれない。
しかし、その感性に期待したいという人がいても不思議ではない。
また、ある子がもしジャズの才能を持って生まれてきていたとすれば、幼少の頃からジャズを聞いて育つに越したことはない。
才能があっても、環境が整わなかったために、その能力を開花させられない、またはさせるのが大幅に遅れることも考えられる。
 
第一、音楽は子供が騒ぐのを抑えるためにあるものではないので、聞いていようがいまいが、親が良いと思うものをならしておけばよいのではないだろうか。
ならして、より子供の機嫌が悪くなるとしたら話は別だが。
 
子供向けの音楽という考え方の裏には、子供はこのくらいの音楽しかわからない、というニュアンスが含まれているようでならない。
それは、現在の子供向けの音楽を作っている人に対しても、そして何より子供に対しても失礼な話だ。
 

大人向けの音楽

 
一般的にはジャズ、ソウル、R&B、そしてクラシックなどを指すことが多いようだ。
しかし、童謡やみんなのうたを聞いて感動する大人もたくさんいるだろうし、別に構わない。
パンクやロックは、大人の音楽ではないのだろうか。
それを演奏している人は、ほとんど大人ばかりにも関わらず?
 
一番ややこしいのはクラシックだ。
楽器の王様と呼ばれるピアノを、子供の幼少期から習わせる親も多いだろう。
日本のピアノ教室は、幼児向けの場合その殆どはクラシックを中心としたものから始まる(バイエルなど)。
最近は、子供の興味を惹かせるために、テレビアニメで流れているポップスやアニソンから始めるところも増えているようだが、ジャズから始めるというのはあまり聞かない。
 
話がそれたが、要するにクラシックは大人の音楽なのか、子供の音楽なのか、というところだ。
ピアノでは子供に向けて教える。
でもジャンル的には大人の音楽。
それが理由なのか、それ以外の理由があるのかわからないが、クラシックのコンサートに未就学児の入場禁止は当たり前だ。
 
結局クラシックがどういう立ち位置なのかさっぱりわからない。
 

音楽のジャンル分けの限界

 
音楽は、そもそもジャンル分けをすること自体があまり意味が無いと思う。
会話の中で、どんなジャンルの音楽が好きかという話にはなるが、例えばジャズが好き、という人がいたとしても、全てのジャズが好きなわけではないだろう。
また、アニソンが嫌い、という人がいても、中には好きなアニソンソングもあるはずだ。
 
つまり、結局音楽は好きかどうかというものさしでしか分けられない。
音楽的な意味でのジャンル分けならまだわかるが、子供向け、大人向けという分け方は、本当に意味がないし、むしろ音楽への純粋な評価の弊害になってはいないだろうか。