食事中にテレビを見ること、スマホを触ること、どちらがマナー違反か、どちらともマナー違反か、はたまたどちらもマナー違反ではないか、ということを考えた記事だ。
2つの点で自分の思ったことを書きたい。
①アンケート結果を見て
親から言われていること(しつけ)のアンケートの結果を見ると、
- テレビを見ないよう言われている:16.8%
- 電話やメールを禁止されている:48.5%
となっている。
要は、スマホの方がテレビに比べてマナーに反しているということになる。
子供が素直にアンケートに答えているとしたら、親がこのようにしつけているということで、つまり親の考え方にそのままあてはめても差し支え無いだろう。
なぜスマホの方がマナー違反なのか。
これは2つの理由があると思う。
1つ目は、スマホは一人で見るもので、もし食事が家族団らんを兼ねていたとしたら、そのコンテンツをリアルタイムで共有することが難しいからだろう。
従って、スマホにかぎらず新聞や読書に対しても、同じような結果になるのではないかな、と予想する。
2つ目は、テレビが受動寄りなものであるのに対し、スマホは能動寄りなものということ。
これはつまり、「ながら」のやりやすさに影響する。
テレビは何もアクションを起こさずに垂れ流しているだけでもそれなりに成り立つが、スマホは、置いているだけでは成り立たない(というか、それでは使っていることにならない)。
以上2つの理由をまとめると、コンテンツを共有できず、家族団らんで会話を楽しみながら楽しむのが困難なスマホのほうが、テレビよりもマナーに反しているという結果になる。
②しつけという意味で
上述したように、この記事はしつけという側面からマナー違反かどうかを諮っている。
しかし、しつけで最もやってはいけないことは、大人ですら出来ていないことを子供にしつけることではないだろうか。
子供を持つ親ならほとんどわかると思うが、子供はとにかく人の真似をする。
その時点では、おそらくそれが良いことかどうか、マナー違反かどうかなど考えずに、ただただ真似るだけだ。
もし食事中にテレビを見てほしくない、スマホを見てほしくないと願うのならば、まず親が率先してそれを態度で示すべきだ。
家族団らんの楽しさを伝えたかったら、いかに楽しい空間にするかを子供に強要するのではなく、大人、親が先に演出しないとだめだろう。
これはマナーに限らずしつけ全般に言えることだと思う。
ちゃんと宿題をしなさい、と子供にいうからには、大人もやるべきことをやらないと筋が通らない。
自分に課した習慣の継続ができていない大人がいかに多いかは、書店で平積みされている習慣化のための自己啓発本の数を見れば明らかだ。
出来ない言い訳を大人が大人的にすれば、子供は子供的に言い訳をする、という真似方をし、結果宿題をやらない。
子育てや教育はそう単純ではない。
上述した内容でうまくいくことばかりではない。
だからこそ、上述した内容は「最低限」のことだと思う。