今週のお題「わたしの本棚」
本を読む人にとって、本棚というのは、その人の趣味はもちろん、ノンフィクションやライフハック系もある場合は、その生き方、考え方をも表している。
しかし、それはたとえば「A」という主張があったとして、その方向性の本が本棚に並んでいるから、その持ち主の主張も「A」という意味「だけ」ではない。
結論から言えば、本を選ぶときは、浮気するべきだと考えているので、上記のように捉えられるのだ。
多様性を実感するための最適な手段は、本
多様性が叫ばれている現代では、それに応じて様々な主義主張の書籍が世に出ている。
ノンフィクションだけにとどまらない。
文学・純文学は芸術的な側面や娯楽的な側面があるので、以前からそのバリーエーションには富んでいたが、インターネット販売とその検索技術の向上で、売れていない本にもスポットがあたるようになったり、口コミサイト経由でたどりつく本が出てきたりしている。結果、いわゆる「マニアック」な本も陽の目を浴びるようになってきた。
もちろん、電子書籍が徐々に普及することによって、プロの作家ではない、一般の人が本を出版する手続きのシンプル化も、多様化の一因だ。
人は皆違う。
しかし、人が生きていく中で実際に出会うことの出来る人の数や時間は限られている。
世界中に数十億人の人が存在していて、そのうち何%の人に出会うことが出来るだろうか。
大きく見積もると、0%にちかい。
しかしながら、多様性を実感するためには、言葉の通り多様な考え方に触れることが必須だ。
その一助となりえるのが本。
もちろん、新聞やテレビ、ラジオ、それからインターネットといったメディアも、多様性実感の手助けにはなりえるが、マスメディアは紙面や時間の制約が、その特質上強い。ネットメディアはその点制約は少ないほうだが、情報の真贋、質はいまだ本には劣ると感じる(これは今後は大きく変わっていくだろう)。
つまり、本を読むことは、多様性を実感するのに大きく役立つ。
自分の本棚から読み取れるもの
さて、冒頭の主張に戻るが、「A」という主張の本が本棚にあったら、その持ち主が「A」という主張だというのは、多様性を考えずに本を選んでいる人には当てはまるのかもしれない。
しかし、多様性を考えている人、もっと言えば多様性を把握した上で自分の主義主張をしっかりと述べられる人は、自分の主義主張と反対側に立脚した本も読んでいるはずだし、そうするべきだ。もしそうでなければ、その主義主張は50点以下だ。
つまり、本を選ぶときは、浮気をするべき。
本棚が表すのは、持ち主の読書量もさることながら、その「多様性の度合い」ではないだろうか。
そうやって自分の本棚をながめてみると、、、
残念ながらまだまだ、だ。