テレビはほとんど見ないし、見るとしても録画のみだが、いくつかだけ見続けている番組の一つに探偵ナイトスクープがある。
このブログでも以前紹介した番組(紹介する間でもなく有名)だが、自分が中学生くらいの頃から見ている。
視聴者からの投稿にある依頼を番組が探偵(タレント)を派遣することによって解決する、という番組で、その発想自体はシンプルだが、内容の源を一般視聴者に委ねているところが面白く、またネタは尽きない。
一度の番組で3つの依頼を紹介するのだが、先日あった探偵ナイトスクープのうち、2本が非常に面白かった。
20年間会話のない双子の兄弟
家族の形も多様化する時代なので、一概にこういった家庭が普通の家庭、と軽々しく言えない時代だが、にしてもやはり家族は大きな理由がない限りは、なんとなく一緒にいるものだろう。
依頼は双子の弟からで、兄とかれこれ20年間(現在32歳)、一度も話していないという。
話さなくなる以前は非常に仲が良かったが、なんとトランプゲームでのいざこざをきっかけに、まったく話さなくなったそうだ。
探偵や当人たちの勇気、努力によって(?)、20年ぶりに会話をかわすことができ、おそらく今後は一般的な兄弟の関係に戻っていくだろう。
ウツボに恋する19歳の女性
海のギャングの異名をとるこの生物は、見た目と異名通り性格も凶暴で、水族館でもあまり人気がない上、飼育員からも人気がないので、新人が担当にさせられるらしい。
そのウツボに惹かれ、抱きしめたいという19歳の女性の依頼。
番組を見ると、その女性の惹かれ方は、まさしく恋そのもので、水族館のガラスにへばりつき、うっとりとした目をウツボに向ける。
水族館担当者の工夫(シャークスーツを着用させる)で、抱きしめることができ、さらに胴体に口づけまでできて、依頼者はその後その水族館に勤務することになったらしい。
多様性をみとめざるを得ない
20年間、大した理由もないのに会話のない双子という関係。
ウツボに恋する女性。
たしかにこれらの人たちは統計上でいくとマイノリティーだろう。
しかし、直接的な迷惑をかけていない為、特に誰かから咎められる筋合いはない。
それに、こういった人たちが現実に存在していることを知れば、様々な理由で、一般的でない形態をとる家族の形があったり、同性に恋する人がいたりするくらいのことは、至極当然だという気がしてならない。
この番組が、特に新しい企画を用意しなくても何十年も続くのは、依頼者が一般視聴者であり、それがあまりにも多様で、その人間模様がひたすら面白いからだろう。
色んなひとがいるものだな。
これがシンプルな感想だ。