アルバイトをしなくなって10年以上の月日が経つ。
だから、今時のアルバイト状況というのはこういうニュースで知るしかないし、このニュースも全体のごく一部のことなのか、当たり前のように蔓延していることなのかは、自分にはわかりかねる。
しかし、もしこのニュースのような状況が蔓延しているのだとすれば、時代は変わってもその環境はさほど改善されていないのだな、と感じる。
自慢にもならないが、学生時代はありとあらゆるアルバイトをした。
その多くは接客業であり、接客業は人のバリエーションを知る上で貴重な経験となった。
経験して知ったことは、客のバリエーションだけでなく、中身の体質もだ。
このニュースでは、病欠で罰金という悪質なものだが、ここまででなくとも、バイトにノルマがあるのは当たり前だった。
どんなノルマかというと、例えばコンビニならば、クリスマス時期にケーキを1人5個は注文をとってくる、ある飲食店では、正月におせち料理を1人3つは注文をとってくる、といった具合。
カラオケ店で、一月に10名以上は知り合いを連れてくる、というノルマもあった。
これらのノルマを超えられなかったらどうなるか。
罰金はないが、自分で注文しなくてはいけない。
一人暮らしでおせちを泣く泣く注文したこともあった。
ほとんど罰金と同じだ。
電通社員自殺問題以降、労働環境、さらには働き方そのものが見直されている。
労働環境だけでなく条件もだ。
男性にも育休を与える、産休後の降格は認めない、などの法律ができつつある。
しかし、これらは法律をつくっただけでは全く機能しない。
実際、上述した、バイトにノルマを課せて、達さない場合は自腹で購入させる、というのは、昔であっても法律に引っかかる可能性が高いらしい。
しかし、問題は法律に違反しているかどうかではなく、法律に違反しているじゃないか、と言える空気が全くないことだ。
自分の場合は子どもが生まれた時にはフリーランスだったので、産休という制度を使った経験はないが、以前サラリーマンをしていたときのことを想像しても、いくら法律で認められている権利だからと言って、産休を堂々と取れる雰囲気はまったくない。
このニュースをあつかっている別のサイトによると、これが発覚したのは、SNSにペナルティーの記載がある画像を投稿したことによるらしい。
計算しているのかどうかわからないが、少なくとも職場でこれに抵抗するには、その同調圧力が強すぎる。
「みんなそうやっているから」という雰囲気がその場を支配している。
これに抵抗するためには、世間に問うてみるのが一番良い。
同調圧力に負けるな。
自分が「おかしいな、、」と思っていることは、結構な人数のひとが「おかしい」とおもうこと、という可能性は決して少なくない。
www.famo-seca.club
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