また、といっては何ですが、またスマホ批判ポスター、記事です。
これまでの30年くらいでもっとも進化したデバイスは電話でしょう。
自分が小学生の頃には、まだダイアル式の電話が普通にあったし、もちろん有線でした。
それが今では、スマホを使って、地球の裏側とテレビ電話が出来ます。
その進化が急すぎて、拒絶反応を示す人も多いようですね。
新しい技術において、100%良いことということはありません。
でも、51%良いことならば、49%をなくす努力を重ねながら普及を促していくべきではないでしょうか。
その為には、批判も「正しく」批判すべきだと思います。
冒頭記事およびポスターのスマホ批判は、たしかにと思うこともありますが、ちょっとツッコんでみたいと思います。
睡眠時間が減る、体力が落ちる、視力が落ちる?
これらは、スマホばかりしているとたしかに悪い方向に進むでしょう。
でも、スマホだけのせいにするのはいかがなものでしょうか。
スマホが普及する以前から、現代人の睡眠時間、体力、視力は問題視されていたでしょう。
どれも、忙しいビジネスマンは、仕事だからという理由をつけて、睡眠時間を削って仕事をすること、パソコン作業が増えて体力が落ちたり視力が下がったりすることを直視してなかったのではないでしょうか。
学力低下、脳機能障害
スマホを使いすぎると学力が落ちる、というのは、いささか大雑把過ぎる印象を受けます。
というのも、スマホのアプリには学習アプリも多く存在し、それらを使って仕事、資格取得、英会話の勉強をしている人も多いでしょう。
通勤電車の中で、スマホを使って勉強しても、学力は落ちるのでしょうか。
脳機能も同様のことが言えます。
スマホの使いすぎ、というより、スマホを使って何をしているか、というところまで指摘しないと、正しい批判とは言えません。
コミュニケーション能力
SNSの普及で、生のコミュニケーションが減った、というステレオタイプな主張は、聞き飽きた感が否めません。
コミュニケーションのカタチは、時代によって変遷をとげるのは仕方ない部分もあるのではないでしょうか。
勝手な想像ですが、電話が発明された当初も、生のコミュニケーションが減る、と警鐘をならした知識人がいたのではないでしょうか。
その警鐘が正しかろうがそうでなかろうが、電話でのコミュニケーションはなくなっていませんね。
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スマホの機能は、アプリによって無限に拡張できるといってもよいでしょう。
たしかにスマホの使用時間は長いのですが、それは、それまでにスマホ以外でやっていたことをスマホでやるようになった結果とみれば、そんなに問題ではないと思います。
実際に自分はかなりのタスクをスマホに集約させています。
最初にも書きましたが、たしかにスマホの乱用による弊害もあります。
それらを「正しく」批判しないと、反論をうけて問題が解決しません。
上に書いたツッコミ以外にも、例えば睡眠時間や体力、視力のことは、読書ばかりしている人や勉強ばかりしている人に対してもできる批判です。
第一、この警告記事やポスターですら、スマホで見る人もいるのです。
新しいものを良きものにするための批判を心がけたいものですね。