先日私も機種変更をしました。
機種変更なんて数年に1回しかしないのが一般的だと思うので、内容はいちいち覚えていませんが、とにかく複雑で難しい、という印象だけは残っています。
ネットで色々調べると、この複雑さの原因になったのは、携帯が急激に普及しはじめた頃にあった、機種代無料というキャンペーンのようです。
この時期のことは私もよく覚えています。
そして、その感覚がまだ引き継がれている、つまり機種代は「実質」無料にするのが当然といった風潮があるので、今でも複雑にならざるをえない、ということのようですね。
当たり前ですが、携帯の前、PHSの頃も機種代が最初から無料だったわけではありません。
というか、ありとあらゆる電化製品は有料なのが当たり前なので、最初機種代が無料だという宣伝を聞いたときには、心の底から疑いました。
しかし、これは詐欺の類ではなく、キャリアは回線使用料を月額料金として得るので、それさえ保証してくれれば機種代は無料で良いよ、という意味だったのです。
説明するまでもありません。今でも同じですよね。
最初の契約時に機種代が発生しないことによって、携帯電話を持つことの敷居がぐんと下がり、普及を後押ししたことは間違いありません。
人は無料という言葉に弱い。
スマホ普及第一号であるiPhoneが普及した理由の一つに、大量の無料アプリがAppストアからDLできる、という事があります。
無料になれると、普通の機種代ですら相対的に高いと感じてしまいます。
結局売る方は、なんとかして無料を維持せざるを得ません。
しかし、スマホを見たらわかるように、とても無料で製造できる製品ではないので、無料にするためには様々な工夫が必要です。
売り手側の様々工夫が、買い手側に複雑さとして伝わるわけですね。
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自分でいうのもなんですが、私はそれなりに携帯のこと等に詳しい方です。
そんな自分でも、数年に一度の機種変更のときは、プラン内容が複雑で結構戸惑います。
そういうことを億劫だと感じる人ならば、言われるがまま契約してしまうのも無理はありません。
キャリアの方も、別にお客さんを騙そうとしているわけでなく、いかにして安く良いサービスが提供できるか、ということを考えた結果、複雑なプラン内容にせざるをえないという結果に陥っているのだと思います。
最初の1ヶ月だけこれらのオプションを無料でつけてもらえれば、機種代を値引きできますが、1ヶ月後に自動更新されるので、もし更新したくない場合は、自身で解約の処理をしてください、というあれなんかは良い例です。
ユーザー側が、無料なのが当たり前という意識を捨てないと、この複雑さは続くでしょう。
やはりタダほど高いものはない・・・