https://mainichi.jp/articles/20180302/k00/00e/040/234000c
なんとも痛ましい事故です。 そして、救助された人が報道関係者、ということもあって思うところがあります。
その報道の仕方、必要?
阪神大震災や東日本大震災、熊本地震のような大災害で報道の果たす役割はとても大きい。こういうときこそ、報道各社は正しい報道をする義務があると思います。 しかし、被災地に入り救助隊員にインタビューしている記者が、ちゃんとヘルメットをかぶるように、危険なので近づきすぎないように、と注意されている場面もよくみかけました。 もちろんその行動は、できるだけ忠実に現場の様子を伝えたいという思いからでたものですが、取材で怪我をすると本末転倒です。
これは、毎年の台風中継でも同じことを思います。台風接近中の海にレポーターが出向き、豪雨の中から中継する、という報道をいまだに見ますが、あれは本当に外に出て中継する必要があるのでしょうか。 レポーターは「危険ですので絶対に外出しないでください」と言いますが、こんなにわかりやすいブーメランもありません。 仕事だから仕方ない?だったら仕事ならば外出しても良いということを伝えていることになりますが、それで良いのでしょうか。 なにより、屋外カメラを通して報道すれば十分に伝わるはずなのに、まったくもって意味がわかりません。
危険なところにいくのは、危険なところにいくことを想定された職種(自衛隊など)の方だけに絞るべきです。
今回の吹雪は想定外の猛烈なものだったそうです。しかし、気象においては、変な日本語ですが「想定外」がおこることが想定されます。 そういうときは、とにかく安全を第一に考えることですよね。それを報道しなくてはいけない立場の人は、鹿狩で猛吹雪の中外出したらだめです。 仕事中でなくてもそれはだめです。規約とか決まりとか関係なく、だめなものはだめです。
マスコミの使命
「マスゴミ」なんて言われている日本のマスコミ。でも、大企業でないとできない信頼のおける確かな報道はあります。そこに愚直に向き合うことこそマスコミに課される使命でしょう。 エンターテイメント性やワイドショー的な話題は、もうネットに大きく溝をあけられています。潤沢にある資金の使いみちはそこではないでしょう。
私の幼少期、「テレビで言ってたよ」という言葉をよく口にしました。つまりテレビで言うことは真実、ということの裏返しです。 情報過多の今こそ、マスコミの方はそれを目指して踏ん張ってもらいたいですね。