絶対にみんな騙される小説で、その巧みさも素晴らしいのですが、道尾氏の作品はストーリーそのものが素晴らしい。
教育系YouTuberであるヨビノリたくみ先生の動画を通じて知ったのですが、この作品も素晴らしかった。
そもそも、ヨビノリたくみ先生の紹介作品は、私がハマるものが多い。
レベルは違えど、理系脳だからでしょうかね。
ちなみに、この作品のあとがきはヨビノリたくみ先生が書いています。
わたしがこの作品でハイライトしたシーンを書いておきます。
なぜハイライトにしたかは、あえて書きませんので、ご想像におまかせします。
- 人生で 愉しいことは、違法であるか、反道徳的であるか
- 人間、どこから来たかより、どこへ行くのかが大事。
- 「欺」すという字は、左側が農具の 箕 ──作物を集める道具を表し、右側は人が口をあけて驚いている様子を表すという。自分の思い描いていたものが得られず、あいた口がふさがらないというわけだ。
- 人の感情はそんなに短い言葉で説明できるものではない。それを「わかった」と思い込んでしまうことから、多くの間違いがはじまる。
- 日本の自殺はこっそり隠れてやるもので、アメリカの自殺は他人に見せつける
- 百万円増えたときに感じる幸福度よりも、その百万円が消えたときに減る幸福度のほうが大きい。
- 人間、不平等にはそこそこ耐えられるかもしれない。しかし不公平には耐えられない。