今から14年前の今日は、日朝首脳会談があった日。
一つの国家が、別の国に行って無差別に市民を拉致してくる、なんていう話は、都市伝説レベルに常軌を逸脱している。
正直なことを言えば、この会談まえにもそういう話は知っていたものの、なにかしらの噂レベルだろうと思っていたし、実はこの会談後も「本当なのか?」と思っていたくらいだ。
拉致被害者(の残念ながら「一部」)が専用機によって日本に帰国し、タラップから降りてくる映像が報道された時、ようやくその実感が湧いた。
あれから14年、拉致問題はいまだ解決に至っておらず、風化の兆しさえある。
それどころか、国家間の関係悪化が進み、ミサイルまで飛ばされている。
もう無茶苦茶だ。
政府にはしっかりとしたプランを立ててもらって、過去に起こってしまった拉致問題の全面解決を目指してほしい。
しかし、それと同時になぜ国家が犯罪を犯すような事態が起きてしまったのか、を考えないと、同じような事がまた起こる。
そう、無差別に市民を拉致していくことと、ミサイルで無差別に人を殺害することは、手段が違うだけで本質的には同じ行為だ。
過去に拉致被害を受けた日本という国家は、その解決だけでなく徹底した分析をする事によって、二度と同じようなことが起こらないように予防する必要がある。
その分析は当然自分のような者にできるレベルのことではないが、事実を知っているだけでも見方、考え方の足しになる、かもしれない。
すこしだけ大雑把に辿ってみると、、、
北朝鮮の現在の悪行、国内の混乱は、独裁と情報統制に原因がある。
独裁に関しては、一概に悪いことではないし、実際に独裁でいまのところうまくいっている国家も存在している。
逆に、民主国家で大変な国もある。
しかし、独裁と情報統制がセットになると、危険性が跳ね上がる。
それが現在の北朝鮮。
(中国もそれに近いと言えば近い)
これは、日本の敗戦により朝鮮半島の日本による統治が終わった後、朝鮮自身による政府を戦勝国(連合国)が認めず、北をソ連、南をアメリカがそれぞれ軍政下に置くことにした後に、米ソ冷戦の代理戦争として朝鮮戦争が勃発して分断、となる。
70年以上前に終わった戦争の傷は、こうやって今でもあらゆるところで癒えずに残っている。
国内だけでなく、それは世界に影を落としている。
世界から戦争が全くなくなることは、残念ながらなさそうだ。
しかし、少しでも平和を維持する工夫はできるかもしれない。
しかもどちらの被害者も、殆どは民間人だ。
そんな日本だからこそ、高い理想を掲げつつ、最も現実的な平和維持の為の行動をとる、という秩序維持の両輪のバランスをとることができるのではないだろうか。