音楽分野では「個性」というワードがよく使われます。
技術よりも個性が大事、といった具合。
でも、これはプロを目指すかどうかで変わります。
ただ歌いたい、楽器を演奏したい、というのならば、自由にアウトプットするのが一番です。
音楽の原点は、そもそもそういうものだと思います。
一方、音楽のプロになりたい(=音楽を収入軸にしたい)となると話は別です。
上記したように、音楽はそもそも商業のために生まれたものではありません。
現代では、音楽全体の一部が商業的に使われています。
商業音楽です。
音楽のプロになりたい、というのは、商業音楽の世界に入る、ということと同義です。
商業音楽の世界では、本人がアウトプットしたいものよりも、誰かが求めるものが優先されます。
そこにしかお金が生まれません。
ここを履き違えると、個性ある演奏という名のもとに、技術軽視に陥りがちです。
ギターを弾けるようになりたいのならば、好きなように弾いて、楽しむのが一番です。
ギターのプロになりたいのならば、技術を身につけることが絶対条件です。
個性ある演奏かどうかは、聞き手が判断するもので、自身が意識するものではありません。
◆
技術が未熟なミュージシャンが、それを個性というワードで表しているのを見たことがあります。
音楽は自由なので、間違っていません。
しかし、プロになりたいのならば、それは明確に間違っています。