先日まで読んでいたこの本の中でも紹介されています。
これまた面白い本です。
まだ前半ですが、ユダヤ人が迫害されている歴史的な構造を説明しています。
私は生粋の日本人で、人生のほとんどを日本という土地で暮らし、コミュニケーションのほとんどを日本人ととります。
だから、その特殊性は把握しにくい。井の中の蛙ですね。
日本は、海に囲まれているので、地面の上に国境がありません。
それから、民族という概念も薄い。
宗教に入っていない人も多い。
だから、国境をまたいで民族紛争や宗教上の紛争があっている、という事実を知っても、理解することや想像することが難しい。
そんなことで人が殺し合うの?と。
領土を持たないユダヤ人は、どうしても異文化異民族の領土内に居を構えることになります。
しかしそれは国家という枠組みで異分子と捉えられ、強い国家を作るためのスケープゴートとなります。
これによって失われた命は計り知れません。
多分(としか言えませんが)、民族や国家、宗教って私が思うより、もっともっと理屈じゃないところで人の心に宿っているのでしょう。
民族紛争で敵を殺す人たちは、頭がおかしい愉快犯などではなく、言ってしまえばその国の普通の感覚の持ち主です。
想像し難いですよね。
でも、私達はそれを想像する努力を惜しんではいけない。
経験無き情報は、経験から得るものよりずっと軽いし薄いかもしれません。
でも、知ることによってしか世界は良くなりません。
知らなかったら絶対に世界は良くなりません。
そんなことを考えながら読み進めています。