人類の歴史は戦争の歴史。
そう言っても良いくらい、戦争は絶え間なく続いています。
歴史を冷静に見れば、人類がいる以上戦争はなくならないようです。
ほとんどの人が戦争を望んでいないのに、です。
世界と人々は複雑です。
日本は70年以上戦争を体験していません。
先の戦争で核攻撃を受けた後に敗戦、国家も人々も大きな傷も負ったことが戦争抑止につながっている、との見方は正しいと考えます。
しかし今後はどうでしょうか。
私たちは戦争の悲惨さを体感していません。
それに日本が戦争をしなくても、巻き込まれる可能性は否定できません。
今でも紛争は絶えないのですから。
戦争はなくなりません。
だったら、少しでも減らす方法を模索しましょう。
その方法を見つける唯一の方法は、戦争を知ることです。
戦争は不幸を生みますが、戦史は未来の戦争抑止に役立つ知恵を与えてくれます。
ダイレクトに戦争抑止につながることは国家や偉い人が考えるでしょう。
一方、私たち庶民は「戦争を知ること」はできる。
そして、世界を良い方に導くのも悪い方に導くのも、立派な政治家でもなければ独裁者でもなく、いつも庶民なのです。
世界も一つの国家も、その9割以上は庶民です。
少なくとも、日本のような成熟した社会のもとでは、国家のあり方が庶民を表しています。
ヒトラーが生まれたのは偶然で、その偶然さえ起こらなかったらユダヤ人大量虐殺も第二次世界大戦も起こらなかった。
こう考えているうちは、間違いなく同じことが繰り返されるでしょう。
私たちがまずしなくてはいけないこと。
それは戦争を知ること。
それがなぜ起きたのか、どうやって起こったのか。
戦争の悲惨さを学ぶのはもちろんですが、その結果「戦争をなくそう」と言ってたってなくならないのです。
繰り返しますが、世界のほとんどの人は戦争なんて望んでいないのに、戦争がなくならない、という矛盾した現実を直視する必要があります。
戦争を始めるのは、間違いなく人間です。