Dropboxでのプラン変更、どうやら削除されたファイル等は無事に戻ってきたようです。
Dropboxを多用している人はみんなそうだと思いますが、とにかくデータがいっぱいあるので、本当に全部戻ってきたかを確認する術がありません。
ただ、主要なフォルダやファイルを見ると、大丈夫かなというところです。
今回の失敗の原因を書いておきます。
誰かが同じような失敗をしないように。
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失敗の原因の根本は、スマートシンクです。
一応断っておきますが、スマートシンク機能は神機能で、この機能そのものには何の問題もありません。
ちなみにスマートシンク機能とは、Dropbox内のフォルダやファイルを、オンラインのみに変更できるというもの。
この機能が出る以前の同期型ストレージは、その名の通り「同期型」なので、容量の多いプランに申し込んでも、パソコンの方に容量がなかったら同期できませんでした。
スマートシンク機能で「オンラインのみ」にすれは、macで言えばFinderで(つまりパソコンで)その場所にあるように見えるフォルダやファイルは、実体がオンライン上にしかなくなり(ここが後に重要になります)、Finderで見えているのはあくまでフォルダ名、ファイル名だけ、という状態になります。
だから、パソコンに容量がなくても、オンラインのみを選択すれば問題ないのです。
数十GBのファイルがあるのに、パソコン上のサイズは数KB、といったことができるというわけですね。
さて、今回のプラン変更は個人からビジネスへの変更。
ビジネスの方は、組織で使うことを想定しているので、一つのDropboxにアカウントを必要数登録します(最低3アカウント)。
そして、その中の一つを管理者に設定、管理者以外は、メンバーと呼びます。
契約している容量は、管理者やメンバー全員合わせての容量です。
例として
- Aさん:管理者
- Bさん:メンバー
- Cさん:メンバー
とします。
この人達は、みんな自分のDropboxのアカウントを持つ必要があります。
プランは無料プランでも有料プランでも構いません。
無料の人にいたっては、数GBしかなかった容量が、メンバーに加わると同時にかなりの容量を使えるようになりますね。
有料プランの人がメンバーに加えられると、有料プラン代金は日割り計算で返金され、請求はビジネスの方で支払うことになるので、2重払いにはなりません。
さて、管理者もメンバーもDropboxアカウントを作る、もしくは既にもっているということは、パソコンやスマホと同期しているフォルダやファイルがあるということです。
これらが他のメンバーから見られたり操作されたりすることはありません。
単に容量が増えるだけなので、メンバーに加えてもらったら良いことしかありません。
(あるメンバーが一人で多くの容量を使うとまずいですが、管理者はメンバーに容量制限を設定できます)
ただ、せっかく組織としてABCさんはまとまっているので、この組織全体で共有したいファイルやフォルダもあるでしょう。
これぞまさにビジネスでストレージを利用するメリットです。
そういう場合は、管理者が「チームフォルダ」というフォルダを作ります。
チームフォルダは、組織内全員が閲覧、編集可能、つまりこの組織内の共有フォルダです。
チームフォルダを作成すると、組織内全員のDropboxフォルダ内に、チームフォルダが表示されます。
だからフォルダやファイルを置く場所として
- みんなで共有したいフォルダやファイル:チームフォルダ
- 自分しか使わない、他に見せなくないファイルやフォルダ:チームフォルダ以外のDropbox内
という風にすれば、組織内の共有や共有解除は至って簡単です。
さて、私の場合は自分が管理者となって、他2アカウントをメンバーに加えました。
そして、これまで自分が使っていたDropbox内のファイルやフォルダのうち、組織で共有したいものを、チームフォルダに移動していったのです。
ここが失敗でした。
この移動をどこでやったのかというと、Finder上でやったのです。
そして、そのファイルやフォルダの中には、スマートシンク機能によって、実体がないものも多く含まれていたのです。
つまり、移動したと思っていたのは、フォルダやファイル名が書いてあるアイコンだけで、中身には何もなかったのです。
移動が終わったと思って、移動元にあるフォルダやファイルは削除しました。
これが失敗の原因です。
さて、こういうミスを避けるためにはどうすれば良いでしょうか。
スマートシンク機能を使わない、というのは全然現実的ではありません。
移動するときは、一旦すべてダウンロード、というのも現実的とは言えません。
方法は、ブラウザ上で移動するのです。
ブラウザ上で移動したら、パソコン内もそれに同期して移動されます。
そもそもブラウザ上ではスマートシンク云々は関係ありません。
クラウド同期型のデータ実体が常にある場所は、クラウドなんです。
だから、クラウドで、つまりブラウザ上で処理すれば問題はありません。
もちろん、それに従ってパソコンとも同期が始まるので、パソコンで重たい作業をしているときなどは避けたほうが良いと思います。
大きなデータ移動は、誰もパソコンを使わない時間を狙ってやりましょう。