今日は、私が講師をしている音楽教室の発表会でした。
私が担当しているのはギターですが、他にもボーカル、ベース、ドラム、ピアノなど様々な生徒が通っているので、発表会はバラエティーに富んでいます。
全部で60組位出るなか、最初の方はピアノの発表が多くを占めます。
その中で、8歳の男の子が、代表的なピアノ教本、ブルグミュラーのアラベスクを演奏しました。
この曲、くしくも私が同じく8歳の頃に弾いていた曲です。
当時の私は、とにかく毎週のピアノレッスンが嫌で嫌で仕方ありませんでした。
今はどうかわかりませんが、少なくとも私の幼少期には、ピアノ=女の子というイメージが強く、人からも女々しいと言われていたし、私自身もそう思っていたのです。
ところが、私の親父は無茶苦茶に厳しくて怖い。
ピアノをやめるなんて言ったら、どんな鉄拳が飛んでくるかわかりません。
結局、親父に怯えながらピアノを中学卒業まで続けました。
そして、高校に入ってギターに出会います。
不思議なもので、ピアノとギターは奏法が全く違うのに、身体での理解が明らかに早いのです。
皮肉にも、ギターを始めて、やっとピアノをやっていて良かった、と感じることになります。
私は、今現在音楽で生計を立てています。
歴史にifはありませんが、もし親父の恐怖がなかったら、間違いなくピアノはやめていたでしょうし、今音楽で生計を立てていることもないでしょう。
それどころか、今の周りにいる人は、妻も含めほとんど音楽を通じて知り合った人ばかりなので、誰1人として出会ってなかったかもしれない人ばかりです。
私は、今自分の周りにいてくれる人が大好きだし、誇りに思うし、感謝しています。
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もしピアノをやめていたら、、、
でも、今よりもっと良い人生になった可能性だってあるのです。
こればっかりは、人生は一度きりなのでわかりません。
ただ、嫌でも続けた音楽が私に与えてくれたものは、私の人生を素晴らしいものにしてくれているのは確実です。
物事は単純ではないですね。