約20年前に大学で知り合った友人から誘われて、20年振りに大学の学祭に行ってきました。
当時古かった校舎の一部は新しくなり、一部はより古くなっていました。
私が大学で最も長い時間を過ごした場所は研究室、と言ったらカッコいいのですがそんなわけはなく、バンド系サークルの部室です。
いくつかのサークル部室があるサークル棟は全く昔のままで、昔から汚かったのですが、今でもそれを改善しようとする人はいないようですね。
部室内はなんと土足禁止になってました。 これにはとても驚きましたが、土足禁止なの?と言いたくなるくらい中は汚いし、ギターやらベースやらスティックやらシールドやら各種ケースやらバンドスコアやら、とにかく雑然としているところも変わらずです。
先輩風を吹かしてもしょうがないので、特に卒業生だという事は告げずにライブ会場へ。
ライブの雰囲気がもっとも変わってなかったかもしれません。 ダークな感じと不完全な感じ。やる気があるとはとても思えない演奏と雰囲気ですが、後輩だからなのか特に憤りは感じません。 聞くのは苦痛ですけどね。
今なら、もっとこうすれば良いのに、ということをたくさん思いつきますが、当時はただ流されてやっているだけで、より良いライブにしようという気持ちも方法もありませんでした。
あの頃仲の良かったサークルメンバーで今でも音楽を続けているのは、恐らく自分だけです。 だとすれば、この中(在籍人数もほぼ同じでした)のほとんどは20年後に音楽やってないのだろうな、と思うと少し寂しい気もします。
もちろん、今でも音楽をやっている私のエゴです。
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大学の神話が崩壊して久しい。 私の時代ですら、大学から学んだことは本当に少ないので、当然の帰結です。
ただ、サークルメンバーとの出会いは一生の宝で、音楽こそやめていますが、今でも交流はあります。
それこそどこにでもある、結婚や出産、転勤や帰省などの連絡ですね。 損得を全く考えなくて良い人間関係って良いものです。
今はSNSもあるので、交流を続けることに苦はありませんしね。 環境は整っているので、あとは自分次第です。
学費と引き換えに得るものとしてはいささかコスパが悪い気もしますし、特にそういった友人を作ることなく大学を出る人間もいるでしょうしね、一般論化はできません。
今回の学祭訪問は、そんなことをぼんやりと考えた出来事でした。