酒をやめて数年が経つ。
それまでは、とにかくよく飲んでいた。
酒は習慣化すると、強くなるらしい。
そう考えれば、自分の場合は海外で生活していたときに強くなったのかもしれない。
飲酒量が増えた経緯
自分の住んでいた国は、昼間から酒を飲むことに対して寛容だ。
日本だと、休日ですら昼間から飲むのは憚られる風潮があるが、その国でそういった風潮はあまりなかった。
日本の場合、居酒屋が夕方以降に開店したり、昼間営業している店も昼専用のメニューがあったり、という理由もあって、昼間は酒を飲まない雰囲気になっているのかもしれない。
ともあれ、仕事が終わったら(仕事が終わるのもえらく早い)すぐに酒、休日は昼間から酒だ。
酒代も日本に比較すると、ビールは2割から3割くらい安かった。
もとから酒が好きだったので、この状況下で飲酒量は順調(?)に増えていった。
帰国後に飲酒量が突然減る、なんてことは当然なく、自分で振り返っても、まあよく飲んでいたものだと思う。
酒をやめたきっかけ
酒をやめたきっかけは色々あるが、一番の理由は、炭水化物を抜く生活を開始したからだ。
一番好きな酒はビールだったが、ビールは炭水化物量が多いので、これを機会に、とやめた。(決して大きな事件なんかを起こしたわけではないし、健康診断の結果が悪かったわけでもない)
あれから数年、1度だけ娘が生まれた日にビールを2杯飲んだが、それ以外は全く飲んでいない。(ちなみに、その日はたったの2杯でかなり酔った)
意志が強い、といわれるが、そういうわけではなく、飲まない方が自分にあっているからだ。
酒をやめて良かったと思うこと①ー寝起き
朝の寝起きは全然違う。
元から、休日ですら遅くまで寝るのは好きではない。
できるだけ早く起きて行動したいと思うが、酒を飲み過ぎた日の朝は、起きるには起きても身体はきつい。
しかし、飲み過ぎたとまではなくても、基本的に毎日飲んでいたので、朝のきつさすら麻痺していたようだ。
酒をやめてからの朝の快適さを味わうと、それまでいかに身体に負担をかけていたかがわかった。
酒をやめて良かったと思うこと②ー体型、体重の維持
音楽が仕事で、ステージにも少なからずあがるので、体型もそれなりに維持しなければいけない。
酒自体はエンプティーカロリーなどと呼ばれ、実は太らないとも言われているが、食欲増進作用があるのも事実で、結果太る。
しかも、酒の場合は、その自己抑制が緩むのが難点だ。
普段強い意志で抑制していても、酒を飲むとタガが外れるから、うまくいかない。(それこそが酒を飲む良い点でもある)
酒をやめると、その抑制は楽だ。
体重も体型も、酒をやめてから全くくずれていないどころか、むしろ良くなった。
酒をやめて良かったと思うこと③ードライブ後の残念さ解消
飲酒運転は許されない大罪だと思うが、ドライブ好きにとってはこれが非常に辛い。
休日に長いドライブをして、夕飯は外食、と言う時は、やはりとても酒が飲みたくなる。
飲酒運転になるので絶対に飲まないが、ひどく残念な気持ちになる。
楽しいドライブの最後に残念な気分になるのは、当たり前だが嬉しくない。
酒をやめると、その残念さは消える。
最初から飲まない、と思ってさえいれば、残念になんか全くならない。
酒は、やめないほうが良いと思う人もいる
酒をやめた後の自分の生活は、間違いなく良い方向に進んだが、これが誰にでもあてはまるかといえば、そうでもない。
酒をやめないほうが良い、と思う人もいる。
飲み会にいって、自身がノンアルコールでも、酔っている人と同じくらいのテンションで話せれば良いが、それが出来ない人はやはり酒を飲んだ方が良いと思う。
酒の席は大切だと考えている。
「席」が大切だと考えるので、自分の場合は酒がなくても、すすんで飲み会に参加するが、酒がないとその席にいるのが苦痛、という人は、酒はやめないほうが良いと思う。
また、飲み放題なんかに参加すると、いわゆる割り勘負けをすることになるが、それがもったいない、という人は、やはり飲んだほうが良いだろう。
自分の場合は、その場に対しての料金とみなしているので、さほどもったいないとは思わない。
酒の飲み方もひとそれぞれ
最後に余談だが、自分の知り合いから、友人に面白い酒の飲み方をする人がいる、という話を聞いた。
なんでも、その人は人前では酒を一切飲まないらしい。
ではいつ飲むかというと、ベッドに入って寝る直前だそうだ。
しかも、ウイスキーをショットグラスに一杯だけストレートで。
だから飲む時間も数秒しかない。
酒の飲み方もひとそれぞれで面白い。