日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

芸能人やアーティストにファンが求めているもの

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芸能人やアーティストは、人前に出るのが仕事だ。

人前で何かをし、それで人に何かを与える。

何かは様々で、女優なら美しさ、歌手なら歌、芸人なら笑いを与える。

おおまかに括ると、「夢」を与える。

 

芸能人もアーティストも、やはりイメージを大切にする。

マイケル・ジャクソンは、公衆の面前では食事をしている姿を見せなかったらしい。

それは、マイケル・ジャクソンが考えた自分のアーティスト像に、食事をしている姿がマッチしなかったからだろう。

 

マイケル・ジャクソンは食事をしている姿をみたことのないファンは、食事を「本当に」していないとおもっているだろうか。

それはおそらくない。常識的に考えたら分かる。

だとしたら、食事をしている姿を見せないことに意味はあるのだろうか。

 

自分はあると思う。

つまり、ファンは、そうとわかっていても騙されたいのだ。

 

アイドルファンの一部には、アイドルを、2次元から出てきた人形のような眼差しで見ている人もいるだろう。

しかし、アイドルももちろん普通の人間だ。仕事が終わって部屋に帰れば、いつもの可愛らしい洋服ではなく、地味な部屋着を身に着けているかもしれない。

朝起きた時はスッピンで寝ぼけ眼、勿論トイレにもいくだろう。

 

つまり、ファンは、アイドルが生身の人間と知っていながら、そうでないと騙されていたいのだ。ありふれた言い方だが、理想的な夢を見たいと思っている。

 

アーティストの世界も同様。

あるメジャーバンドの話(絶対に誰かは言いません)。

実は、このバンドメンバーは演奏できるものの、技術があまり高くない。

しかし、ライブもレコーディングもしないといけない。

ということで、実は本人たちは演奏していない。ライブでもオケをならしていたり、レコーディングでは完全に別の誰かが弾いていたりする。

ファンはライブを見て、音源を聞いて、その人達が演奏していると思い込む。

 

これで良いと思うのだ。

 

騙しているようでファンに失礼??

そうは思わない。自分を偽りファンに夢を売る努力をするのは決して楽ではない。

そして、本当のファンなら、たとえそれがバレても、「そうか、どこかで気付いていたけど、知りたくなかった」と思うのではないだろうか。

 

芸能人やアーティストは、夢を売る職業だ。

夢は、ある時は未来へのあこがれという意味で使われるが、もちろん夜見る夢という意味もある。そして、大切なのは、その夢は現実ではない、という事だ。

だとすれば、芸能人やアーティストは、それを続ける間、いかにファンに夢を見させ続けられるか、が大切だろう。