音楽の仕事の一つは、音楽を奏でることだ。
そのためには、やはり練習が必要になる。
例えばギターの場合。
楽曲には「ダイナミクス」というのがあるので、当然ながら音の強弱を適切につけなければならない。
そこでギタリストは、ダイナミクス的に弱いところは弱く演奏し、強いところは強く演奏する。
ここで初心者が陥りやすいのが、この強弱の付け方だ。
この強弱とは、「音」の強弱を表しているのであって、決して「力」の強弱を表しているわけではない。
たまに、力強い音、というのが求められることもあるが、一般的には強い音、というのは大きな音を指す。
大きな音を出すのに、力は必要だろうか。これは間違いだ。
ギターの音量は、ピックを持っている力では決まらない。
あくまで弦を弾く「スピード」で決まる。
フィンガースタイルでも同様だ。
言うが易し、行うが難しというもので、実際にはこのニュアンスを出すのは難しいが、基本的にギターに「リキミ」はいらない。
これを生き方に投影したりすることが結構ある。
しっかりした仕事をしたり、ある目標に向かって邁進したりといったことは、生きているうえで何度もやってくる。
その時に「歯を食いしばって」的なことをよく言われるが、実際のところ歯を食いしばっても、歯が悪くなるだけで、特に効果はない。
(本当に「力」を使う仕事は別だが、、)
では、何をしなければならないか。
それは、考え、行動することだ。アタマをフル回転させて考え、すみやかに行動にうつす。
「リキミ」ではなく「スピード」
自分が好きでやっていることは、その分野の探求をすることだろう。その結果気づいたことは、意外と生き方にも投影できるのかもしれない。