自分たちが若い頃は、節約=善、浪費=悪という風潮が強かった気がする。
簡単に言えばお金はつかうよりも貯めるほうが正しい、ということだ。
これは本当だろうか。
お金は交換価値しか無い。
つまり、使わないと意味がない。
そして、景気を決定づけるのはそのお金がどのくらいまわっているか、だ。
2人だけで例えれば、、、、
カップルがクリスマスプレゼントをお互い買って、偶然ながらそれがどちらも5,000円だった場合、どちらも5,000円ずつのものを受け渡しするのなら、お互いにやらない、となるのが不景気、どうせ同額くらいのものをもらえるならば、10,000円のものを買おう、となるのが好景気だ。
最終的に持っている「資産」ではなく、最終的にお金がいくら「動いたか」。
日本は今不景気だ。つまりお金が回らない。このときには、デフレスパイラルという現象が起きる。
給料が安い→買い物を渋る→店が儲からない→店の従業員の給料が下がる
という状態。
当たり前だが、不景気より好景気の方が良い。そして、好景気になるためにはデフレスパイラルを脱しなければならない。
デフレスパイラルを脱する唯一の方法は、お金をつかうことだ。しかも、できるだけ多く使ったほうが良い。
お金持ちの豪遊と聞いて、あまり良い印象を受けない人も多いだろう。
しかし、お金持ちが、たとえその使いみちがどうであれ、お金をどんどん使うと、使われた側(服を買ったら服屋さん、旅行に行ったら旅行会社や交通機関)に利益がもたらされる。結果、給料があがる方向になることが期待できる。
豪遊だろうがなんだろうが、お金は使ったほうが良い。
当たり前だが、お金持ちの貯金は全くその逆で、景気に対しては何も良いことは無い。
企業の過剰な内部留保などもっての外だ。
節約=善、浪費=悪という考え方はそろそろ捨てておかないと、本当に不況から出られなくなってしまう、そのしわ寄せをくらうのは、いつも次の世代だ。
バブルが弾けたしわ寄せを僕らがくらっているように。