仕事が休みだったので、2歳の娘と2人で”街”に出かけました。
車でも公共交通機関でも、うちから約30分というところです。
車で行ったほうが便利だし、駐車場代と交通費を考えても車のほうが安いのですが、娘になんとなく尋ねると、電車と即答したので、電車で出かけることに。
年に数回しか公共交通機関を使うことはないので、たまには良いかもしれませんね。
出勤ラッシュは終えている時間でしたが、空いているというわけでもない、まあまあの人数が立っているといった混み具合でした。
娘と電車に乗ると、私が小さい頃、電車にのるのが楽しみだったことを思い出します。
ひたすら車窓を眺めていました。
私の血を継いだ娘なので、車窓を見せたら楽しむかな、と思いましたが、思いの外あまり興味がなかったようですね。
60%くらい楽しんでいるという感じでしょうか。
街での行き先は決めていました。数年前にリニューアルした、無料で利用できる児童会館です。
3フロアをまるごとつかった、都会にしては贅沢な施設で、生後半年から18歳までならば誰でも無料で利用できるという、広い受け皿をもった施設です。
ボールプールが数種類、おびただしい数と種類のおもちゃ類、安全を考慮された滑り台やブランコなどの遊具、子ども用の跳び箱や平均台、なんと簡易的なボルタリングまでありました。
しかも、上記があるのが3フロア中の1つで、2つめのフロアにはバンド練習ができるスタジオや、自習室もあります。少し上の年齢層向けでしょう。なんといっても18歳まで使えるのです。
3フロアのうちの一つは屋上で、床は難くない材質で覆われているので、万が一転倒しても大事には至らないよう工夫されています。
子ども用の施設なので、(私はもちろん使いませんが)授乳室、子ども用トイレ、おむつ取替台もあるし、子どもと一緒に食事を取れるスペースも完備しています。
保育士の資格を持った方が各フロアに数名ずつ配備されており、なにかあったときでも安心です。
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育児において、田舎のほうがすくすく育つ、という面は否定できません。
外に行って遊んでおいで、と親が言えるのは、車の通りが少ない地域だからです。
近所には人工ではない本物の森林、河川があり、本物の昆虫を見つけることができます。
※ちなみに、私は田舎出身なので、デパートにクワガタが結構な値段で販売されているのを見て、随分驚いた記憶があります。
詳しいメカニズムはわかりませんが、それらは幼少期の刺激ある体験として良い効果を及ぼすことはなんとなくわかります。
しかし、だからといって都会における育児に否定的になるのもいかがなものかと思います。
都会での育児に関しては、外で遊ぶところが少ないから、いつもうちでゲームばかりして、その影響でコミュニケーション障害の子が増えてきた、なんてことを囁かれます。
しかし、上で紹介したような施設も増えてきたように思います。
自身の住んでいる地域で、無料で子どもが遊べる施設を検索すると、意外に多くの施設がヒットするはずです。
第一、都会に住んでいる人は、都会に住む理由があるから住んでいるのです。
その理由が、全て大人の便利さ追求のエゴだ、と断定してしまうのは、いささか大雑把に過ぎる主張ですね。
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都会と田舎を分ける指標の基本は、人口です。もちろん都会が多い。
すると、都会で育児に困る人が増えるのは当たり前で、それに呼応して施設が増える。
この流れは決して悪くありません。
そして、都会に住もうが田舎に住もうが、必ずメリットとデメリットの両面があります。
住むところなんてそうやすやすと変えるわけにもいかないので、結局今住んでいるところでうまくやっていくしかありませんよね。
そんな中、都会は育児に向かない、田舎は育児に適す、といった一般論は、あまり意味をなさないと思います。