今回は、音楽理論のみです。
コード進行を考える時に軸になるのはダイアトニックコードですね。
これらのコードは、そのKEY内だったらほとんどどこで使っても問題ありません。構成音がダイアトニックスケール(KEY=Cならドレミファソラシド)のみで構成されているから、音がぶつかることがないわけですね。
しかし、ここから一歩踏み出てダイアトニックコード以外を使いたい、となることがあります。 その時に有力なのは、セカンダリー・ドミナントコードとモーダルインターチェンジです。
セカンダリー・ドミナントコード
セカンダリー・ドミナントコードをざっくり説明すると、あるコードを「I」とみなし、そのコードの前にそれに対するVを置くことがあり、そのVのことを指します。 はい、よくある、意味がわからない説明ですね。
で、ずっとやっていればだんだん耳で覚えていくので、文字での説明なんか正直どうだってよいわけです。しかし、理解していなくても使いたい。 そういうときはまる覚えです。
上のダイアトニックコードがKEY=Cで書いてあるので、それに従い、Dm、Em、F、G、Amを「I」とみなしたときにVになるのはそれぞれ、A、B、D、Eです。 なぜCとBm(b5)に対するVがないかというと、CのVはそもそもCを「I」とみなすどころか最初から「I」なので「セカンダリー」ドミナントではなく、単純にドミナントであるGだということと、Bm(b5)はコード自体が落ち着かないコードで「I」とみなすことができないからです。 あと、Fに対するVはCで、これも最初からダイアトニックコードに含まれていますね。
モーダルインターチェンジ
モーダルインターチェンジは、例えばCに対してCmというKEY(この関係を同主調という)は仲間みたいなものなので、KEYがCの曲で、たまにKEYがCmのダイアトニックコードを使って良いよ、ということですね。
はい、これも説明聞いてもわかりにくいけど、とにかく使いたい。だったらまる覚えです。 KEYがCmのときのダイアトニックコードはCm,Dm(b5),Eb,Fm,Gm,Ab,Bbです。
使って良いコードのまとめ
以上より、ダイアトニックコードとセカンダリードミナントとモーダルインターチェンジをすべて書けば、 C,Cm,D,Dm,Dm(b5)Eb,E,Em,F,Fm,G,Gm,Ab,A,Am,Bb,B,Bm(b5) です。
ダイアトニックコードが7つしかないのに比べれば、かなり増えましたね。それは音楽の自由度が広がったということです。 もちろん、これは「使って良い」だけで、クオリティーが高くなるかどうかは別問題です。 コード進行の選択肢として知っていると、曲作りのバリエーションが増えますね。