Apple製品をはじめ、最近のデバイスはとにかく線をなくす方向での開発が主です。
キーボードやマウスはずいぶん前から無線が当たり前だし、ネットワークも無線LANで使っている人がほとんどでしょう。
ストレージはクラウドを使えば無線です。
最後の砦は電源で、これに関してはバッテリーの容量を増やしたり効率を良くしたりして、無線で駆動できる時間をのばす試みがなされています。
確かに無線は便利です。置く場所に困らないし、外観もスッキリします。
しかし、実は優先のは方が優っている点もあります。それは、確実性です。
無線機器は基本電池やバッテリーで動きます。だから、電池や充電が切れる可能性があります。それから電波干渉等による不具合もあります。
私は音楽制作現場ですが、プロの現場では「ほぼ大丈夫」と「確実に大丈夫」は大きな違いがあります。例えば録音の場合、それがうまくいかなかった時の被害は計り知れません。
また、同じ要因による精神的な安心感も違ってきます。
それに、なにかしらのトラブルがあった時に、有線機器の接続を疑う必要がなくなります(機器自体の故障の可能性に絞れるということです)
これらの理由により、少なくとも音楽制作現場では、現在でも有線機器が好まれます。音楽制作現場のコンピュータは、マウスではなくトラックボールが使われることが多いのですが、最近はトラックボールの無線化も進んでいるので、有線機器が消えないことを願っています。
また、いつ有線機器の販売が終了するかわからないので、いくつかのストックを持つ、といった対策をしているところも多いようです。
デバイス機器メーカーは、業務用でも良いので有線機器を販売し続けてほしいものです。