日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

心を開いて話し合うことは万能か

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あくまで一般論だが、男女を比較した場合、男の方が口下手で、女のほうが弁が立つ、ということは多いようだ。
 
夫婦間で口喧嘩になったら、女が弁で責めてきて、口で勝てない男がモノにあたったり、ふてくされて家を飛び出したり、という話は、いまでもよく聞く話だ。
 
先日、ある夫婦と自分が同席した飲み会でも、そういった状況になった。
ただ違うのは、男のほうがモノにあたったり、出て行ったりすることはなく、ただひたすら言われるがままになっていた、ということだ。
 
女の方の主張はこうだ。
 
この人(旦那)は、なにか夫婦間で揉め事が起きても、表面的に謝ったり感謝したりするだけで、まったく心からの謝罪、感謝になっていない。
つまり、心の通じ合いがない。

 

なるほど、女の方は、揉め事がおきたら、どっちかが謝ってはいおしまい、ではなく、今後のためにもしっかり心を開いて話し合いましょう、ということだ。
 
しかし、正直これには無理があるのではないだろうか。
口下手というのは、こういうことがスムーズにできないことを指すからだ。
 
弁が立つ女がスムーズに出来ることが、ある人にとっては努力しないとできない、時に努力してもできない、ということは様々なことで起こりうる。
 

夫婦間で大切なこと

 
自分程度の人間が夫婦云々を語るのはおこがましいのをわきまえて言うと、夫婦間に最も大切なのは、歩み寄りではないか、と考える。
 
歩み寄りとは、価値観を揃えること、ではない。
価値観を、少しずつ認めあうこと。
 
この2つは、似ているようで全く別だ。
価値観を揃えることなんて、正直無理ではないだろうか。
 
話を戻すと、この女には、夫婦としての大前提的な価値観が本人にも気づかないレベルであるのだろう。
それは、夫婦は心の通じ合いが最低条件だ、というもの。
 
確かに、心の通じ合いは大切だ。
しかし、これが一番大事かどうかという価値観は、ひとそれぞれだ。
 
ある夫婦は経済的なことを最も優先するかもしれない。
ある夫婦は趣味の一致が最低条件かもしれない。
 
語弊を恐れずに言おう。
 
心を開いて話し合った後、「別々の人生を歩んだほうが私達のためになるかもしれない」的な理由で離婚という結果になった夫婦もいる。
心を開いて話し合うのが夫婦である前提なのに、その結果が夫婦という関係を終わらせた、ということになる。
それが、いくら前向きな離婚であっても、上記矛盾は解消されない。
 
心を開いて話し合うことよりも、夫婦関係を続ける(つまり離婚しない)という方に価値を置いている夫婦もいるし、否定出来ない。
 
もちろん、心を開いて話し合った結果ならば、離婚も受け入れる、という価値観も同じように否定出来ない。
 
重要なのは、夫婦間にあるべき大前提ですら、各々の価値観で決まるということだ。
その価値観の歩み寄りが肝となる。
 
大前提というスタンスで発言している段階では、歩み寄りは全く期待できない。
それは、単なる愚痴だし、上から目線の罵倒だ。
 

歩み寄りは、夫婦間だけじゃなく重要

 
話が大きくなるが、世界を脅かしているISなどのテロリスト集団に対して、話し合いで解決するべき、と訴えている人が多くいる。
 
しかし、物事の解決は話し合いが一番、ということですら、価値観でしかない。
当然、武力による解決方法も同様だ。
 
だとすれば、どの方法が良いかを考えるときに、話し合いによる解決方法「も」あるけど、デメリットもある、といった考え方が必要だ。
 
人は年をとればとるほど、自分の積み上げてきた価値観が一般的だと勘違いする。
それは、自分の周りに価値観の近い人が集まってきて、それがマジョリティーだと思ってしまうから。
 
それを防ぐためには、たくさんの本を読み、たくさんのソースから来る情報を常に仕入れ続けることが大切だ。