今年もハロウィンが近づいている。
それを待ちきれないと言わんばかりに、人も街も仮装を始めているようだ。
日本におけるハロウィンの経済効果はうなぎのぼりだそうで、昨年度ではおよそ1200億円と言われている。
随分前から定着しているバレンタインの平均的経済効果である1100億円をすでに抜いている、ということだ。
ハロウィンについて
ハロウィンはヨーロッパが起源で、
「秋の収穫を祝い、悪霊などを追い出す宗教的な意味合いのある行事」
ということらしい。
ネットから引っ張ってきた情報なのでどこまで正しいかは不明だが、おおよそこんなところではないだろうか。
しかし、自分がハロウィンを認識したのはここ数年だ。
はっきりは覚えていないが、長く見積もっても10年は経っていない。
そもそもから、こういったイベントに疎いからなのかもしれないが、別にひきこもりでもないので、世間の時代感覚とはそんなにはズレがないと思う。
自分の周りの人だけを観察するに、ハロウィンの楽しみ方の多くを占めるのは「仮装」だ。
上記した内容はさておき、とにかく仮装してはしゃぐ、といった印象が強い。
2ちゃんねるについて
話が大きく変わるが、2ちゃんねるの話。
しかし、実際にフタを開けてみれば全員が匿名で投稿。
そして、投稿する内容に関しては、他の匿名でのサービス同様、ネガティブな内容(誹謗中傷の類)が多く含まれる。
本名か匿名かも自由、投稿する内容も自由という状態で始めた掲示板が、匿名のネガティブなものになったというのは、人の「本質」を表している気がしてならない。
ハロウィンと2ちゃんねるについて
さて、なぜハロウィンの流行と2ちゃんねるのことを書いたのかというと、この2つが流行した理由に少し似通ったものを感じからだ。
ヒトは他の動物よりも「理性」が多い。
理性は本能の上位に位置するので、要するに本能を理性で抑え込んでいるということになる。
そうやって、ヒトは秩序ある社会を形成していると言える。
しかし、本能は抑えられることにより当然ストレスを受け、それを解放したいという作用もあるだろう。
短いスパンでそれを解消するのがアルコール。
アルコールは、理性を司る部分を一時的に溶かすので、本能がストレスから解放されて、気持ちよくなる。
ハロウィンはどうだろう。
仮装すると、少なくとも容姿・恰好はいつもの自分と違う自分になることができる。
自分の作り上げている自分像から解放される。
自分の作り上げている自分像は、決して快適なことばかりではなく、むしろそこにストレスを感じている人も多いに違いない。
2ちゃんねるは、よりストレートだ。
匿名にすることで、本能的に思っていることを臆することなく投稿できる。
本能の解放だ。
理性が他の動物よりも強いヒトだからこそ、本能はストレスを感じ、
本能がストレスを感じるからこそ、ストレスから解放させる方法を模索しているのかもしれない。
その手段としてアルコール、ハロウィン、2ちゃんねるがあるのかもしれない。
自分は仮装をするつもりはないが、人が楽しんでいるのを見るのは好きだ。