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結婚後、妻が言った最初の不満は、役所手続きや銀行、保険の手続きで姓を変更することです。とにかく面倒だと。
私は姓が変わったことがないからリアルな想像はできませんが、まあそれは面倒だろうと思います。
自分を表すあらゆる内容のなかで、姓名はもっとも中心にあるもので、それが変わるわけですから、簡単にできてしまうのは逆に怖い。
しかし、結婚して姓が変わるのは、「いまのところ」当たり前なので、この部分だけでもスムーズにできるようにするべきで、その動きが今回の冒頭のニュースでしょう。
姓名に関しては、やはり夫婦別姓のことを考えます。
夫婦別姓については、選択的自由、つまり別姓にしても同性にしても良いというものですが、それでも根強い反対意見はあります。
いろんな意見はあって良いし、最終的には民主的に多数決で決めれば良いと思います。
しかし、世界中で夫婦同性を強制している国は無いに等しい、ということは、それが良いかどうかは別にして知っておいた方が良いと思います。
「海外は関係無い、ここは日本だ、海外の方が正しい根拠は?」
というのは、あまりにも狭い考えです。
海外の方が正しいと言っているわけではなく、海外に目を向ければ夫婦同性を強制にしていないのだから、その方法も「ありえる」、つまり議論の余地はあるだろう、ということです。
また、家族の一体感をその反対理由にする人もいますが、それなら日本は世界一家族の絆が強い国になりますね。
本当にそうなんでしょうか。
夫婦間でおこる顕著な問題に浮気、不倫がありますが、これが世界に比べて日本は明らかに少ない、というデータはありません。
浮気、不倫と家族の一体感は別だ、という人もいますが、では家族の一体感ってなんなんでしょう。私も浮気、不倫だけで家族の一体感をはかれるとは思いませんが、実際のところ家族の一体感なんて、イメージでしかありません。
あと、伝統云々いう人もいます。
夫婦同性を強制するルールができたのは、明治31年、1898年です。100年ちょっとですよ。クラシック音楽の歴史よりも浅い。
そもそも、伝統だからという言い分は思考停止をうみます。
もっとも重要な部分は、「選択的」というところです。
つまり、家族の一体感、伝統、その他の理由で夫婦同性にしたい人は、そうすればよいだけです。
なぜその考えを他人にもおしつけるのか、おしつけるべきなのかがよくわからないところです。
姓名は大切です。読んで字のごとく、一生自分についてまわるものです。
だからこそ、建設的な議論を望みます。