新しい元号になるまで1ヶ月ちょいです。 数十年に一度の元号切り替えです。
私は、元号不要派でした。 でした、というのは、最近すこし考え方が変わったからです。
今はどうかというと、元号はあっても良いけど、普段は西暦で、と思っています。
そもそもは華夷思想に対抗してできたのが元号だそうです。 ことはそんなにシンプルではないと思いますが、大まかに言えばそんな感じです。
そこには歴史があり、論理では到達できない思想があります。 遺影を踏みつけられない感情のようなものです。
だから、元号はあってよいでしょう。 しかし、普段使うにはかなり面倒です。
世界は西暦が主流です。日本は世界第三位の経済大国です。 各国とやりとりするのに、日付のところで戸惑っている暇はありません。
役所手続きもそうです。 西暦に統一すれば、年号選択欄をバタバタと作り変える必要はないし、免許証も間違いが起こりにくい。
ものの呼び方、名付け方が文化や思想に影響するのは確かです。 しかし、普段使う暦を西暦にして、華夷思想を思い起こす人はどれだけいるのでしょうか。 もしそこに影響があるのならば、日本の歴史の授業こそ、どれだけ覚えにくくても年号で教えるべきでしょう。 日本の歴史の授業は年号ではなく西暦で教えるのは、年号だと覚えにくいから、というどこまでも合理的でシンプルな理由です。 なぜそれを国のシステムには適用しないのでしょうか。
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ちなみに、今年の干支って言えますか? 年末年始、年賀状なんかでその動物をたくさんみかけるので意識しますが、年が変わって数カ月後には、今年の干支がクイズに出題されるくらい誰も意識していません。 でも、かといって干支自体をなくした方が良いかというと、そうでもない。
年号も、そのくらいでよいのではないでしょうか。