最初に桑田さんの声を聞いたのは、車の中でした。
父親が持っていたカセットテープから流れてきた「悲しい気持ち」を聞いた時、動きを止めて真剣に聞きました。
曲が終わったら、もう一回流して、と父親に頼み、それから何度も何度も聞きました。
当時4歳です。
大学生になり、音楽系のサークルに入った時、なぜか第一線で活躍している人を好きなのはミーハーだ、みたいな空気になりました。
サザンは今も昔も間違いなく第一線なので、サザンが好き、桑田さんが好き、ということを周りには隠していました。
それでも一人でサザンは聞き続けました。
海外に渡り、言葉が通じず、何もかもわからなくて孤独に苦しんだときも、サザンは聞いていました。
就職してストレスに悩み、何もかもが嫌になったときも、サザンの曲を聞いてなんとか次の一歩を踏み出しました。
子どもが生まれ、生んでくれた妻に感謝しながら聞いていた曲もサザンです。
いろんなことがあって、そんな中で音楽で人生を歩むことを心に決め、今もまだその途中です。
その間ずっとサザンオールスターズは、私の心の支えです。
好きな曲はあげたらキリがありません。
なぜ音楽に心震えるのか。
なぜ音楽に涙するのか。
その答えはわからないし、わからなくてもいい。
ただそこに素晴らしい音楽があれば、理由なんていりませんから。
そして私の音楽は、サザン、桑田さんに包まれているようです。
こんなに素晴らしい音楽をありがとう。
こんなに美しい音楽をありがとう。