半藤一利さん死去 90歳 自宅で倒れているのが見つかる(毎日新聞) - Yahoo!ニュース
戦後生まれの自分にとっては、太平洋戦争は学校で習ったものでしかありませんでした。
全体的に自虐史観で、もちろん当時はそれが自虐史観という捉え方でもなく、事実として受け止めて、といった感じ。
そんな考え方が一変したのがこの本です。
玉音放送も教科書で習った程度の知識しかなかった自分にとっては、衝撃的な本でした。
こんなことがあの日にあったとは・・・
今の日本は、先の大戦、のちの終戦、それから復興の上に成り立っています。
だから、なぜ日本は今のような国家のありようなのかを考えるためには、先の大戦のことを絶対に学ぶ必要があります。
そう気付かされた本がこれでした。
半藤氏には遠く遠く及びませんが、戦争のことはいまでも関心を持ち続け、後世にも伝えていかなくては、と思っています。
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私が戦争のことや終戦日のことを学校で習ったときのテスト問題と答えは、
「終戦日は何年何月何日でしょう?」→「1945年8月15日」
「その時放送されたラジオ放送の名前は?」→「玉音放送」
といった感じで、それ以上のことは記憶にありません。
ところで、私が物心ついたあとに起こった大きな出来事といえば、たとえばオウムの事件があり、アメリカ同時多発テロ事件があり、東日本大震災があります。
今現在のコロナ禍もその一つに数えられるようになるかもしれませんね。
いまから50年後くらいの学校のテストで
「1995年に世界初のバイオテロを起こした宗教団体は?」→「オウム真理教」
「アメリカ同時多発テロを起こした組織名は?」「アルカイダ」
で教育が終わるかと思うと、ぞっとします。
そこには、私たちが今後のために学ぶことがあり、解決できないことがあり、それでも立ち向かわなけばいけないことがあり、、、
そこを考えるきっかけを与えるのが教育です。
テストのために教育があるのではありません。
半藤氏の本は、そのきっかけを与えてくれました。
ご冥福をお祈りいたします。
本当にありがとうございました。