好きなことで生きていくのって素晴らしいことだと思います。
でも、そう簡単にはいかないのも事実です。
私が身を置く音楽の世界なんて、こういう悩みが日々噴出しています。
音楽で生計をたてていきたい人は、音楽が好きであるのは当たり前です。
問題は「生計をたてる」こと、つまりお金が動くということです。
お金のことを考えてなくて良いのならば、好きな音楽をどこまでも追求してやればよいだけです。
でも、お金をもらうなら、話は別です。
お金は人からしかもらえません。
つまり、人がお金をだしてでも聞きたいと思う音楽を創ることが絶対条件です。
こんなシンプルなことを勘違いしている人も結構多い。
音楽は芸術でもあります。
芸術的価値と、商業的成功が一致しないことなんて多々あります。
生計をたてていくというのは、商業的成功と全く同義です。
つまり、芸術的価値とは基本無関係です。
芸術的価値があるものの中で商業的成功をおさめるもの「も」あるし、
商業的成功をおさめたもののなかで芸術的価値が高いもの「も」ある、
というだけです。
商業的に成功したいのならば、商業的に成功している人をどこまでも研究するしかありません。もちろん、その手法は様々ですが、少なくとも芸術的価値が高い人を研究してもあんまり意味がありません。
そして、芸術的価値が高い音楽をやりたいのならば、商業的成功をおさめたあとに取り組むという選択肢だってあります。
でも、逆は難しい。
つまり。芸術的価値を高めたあとに商業音楽を始めるのは困難だということです。
なぜなら、
芸術的価値の上限なんてないからです。
こっちにはまった人間は、一生逃れられません。
それはそれで素晴らしいことです。
ただ商業的な成功からは時と共に遠ざかります。
さて、あなたは音楽とどんな向き合い方をしたいですか?