随分前に購入して、積ん読になっていたものを読み進めています。
面白いですね。
聞くこと(聴くこと)に様々な方面からアプローチしています。
医学分野まで切り込んでいます。
私の仕事は音楽ですので、聞くことと密接な関係があります。
また、密接な関係ではなくても、何かの学びを得たときには、それが音楽においてどのように適用できるか、を考える癖がついています。
例えば、本書から引用してみましょう。
私たちはみんな、人生の中で注意を向けて聴いてきたものの集大成なのです。
自身で作る曲、演奏時に出す音は、それまで聞いてきた曲や音の集大成です。
聞くという行為には、何よりも好奇心が必要
音楽は、聞き流すだけではなく、そこに新しい発見がないか、なぜこの曲に私は感動してるのか、という好奇心を持って聞けば、制作時に応用できる。
人間関係の問題の原因は多くの場合、完全に理解してもらえるという期待だ
楽曲をリリースしても、いまいち大衆受けしないのは、自分がかっこいいと感じているものを大衆もかっこいいと感じるはずだ、という期待です。
優れた聞き手は、余っている処理能力を頭の中での寄り道に使わず、相手の話を理論的にも直感的にも理解するために全力をあげている
音楽は、運転中や食事中など、何かをしながらでも聞くことができるが、優れたミュージシャンは、音楽を聞くだけの時間を作っていることが多い。
心をしっかりと相手の話に集中させて聞き続けるにあたり、いちばんの障壁はおそらく、自分が話す番になったら何を言おうかという心配が頭から離れないこと
バンド演奏で、自分以外の演奏に耳を傾ける障壁は、自分が何を演奏するか、に集中力が奪われているから。
このように、自分の仕事に適用できる学びも多くあります。
これは、決して音楽だけに限らないのではないでしょうか。
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(この本が自己啓発本に分類されるとして)自己啓発本はほとんど読みませんが、この本は学びが多い本ですね。
おすすめです。