なんでもかんでもできるNotion、というイメージが強いサービスですが、私が思うNotionの強みは、データベースです。
(メモだけなら、連携アプリが多いEvernoteの方がまだ上かなと思います)
データベースに関しては、これまで私はGoogleのスプレッドシート(以下、スプシ)を使っていました。
フィルターとソート機能、その表示保存機能を使って、データベースを運用していました。
ただ、そもそもスプシ、もといEXCELは表計算ソフトです。
関数を使った計算や、そのグラフ化には優れていますが、フィルターやソート機能の柔軟性は、Notionを使い始めると、やや劣っていると感じます。
Notionは、一つ一つのデータに「プロパティー」を設定、入力、設定していきます。
Notionの紹介では、「読書管理」を典型例であげているものが多いので、私の場合は楽曲管理を例に取ってみます。
まず、各データのタイトルは、楽曲のタイトルとし、その楽曲に対してどんなプロパティーが考えられるかをあげてみます。
- アーティスト名
- 作曲者
- 作詞者
- 編曲者
- リリース日
また、私は実際に演奏することがあります。
演奏は、私のバンドのボーカルが歌うことになる(=カバー演奏)ことも考えると
- 元曲の性別
- 楽曲の原曲KEY
- ボーカルに合わせたKEY
- ギターのカポタストのフレット
- カポタストをつけた状態でのKEY
- テンポ
- カバーかオリジナルか
- 洋楽か邦楽か
- コード譜
- 歌詞の季節性
と、こういった要素があります。
最初は、これらをひたすら入力していくしかありません。
各プロパティーには、タイプがあります。
テキストや数字もありますが、セレクト(ドロップダウンリストに近い)やマルチセレクト(セレクトと似ているが、複数設定可能)、通貨、日付、URLなど、適切なタイプを設定すると、入力も運用も楽です。
例えば、洋楽か邦楽か、というプロパティーは二者択一なので、セレクトタイプ、コード譜は、コード譜を置いているDropbox内のファイルへの共有リンクを貼るため、URLタイプです。
KEYやカポ、歌詞の季節性も、セレクトタイプになりますね。
全部入力し終わったら、管理がとても楽になるのです。
まず、すべてを入力している状態でのビューを、Masterビューとしてビュー保存します。
これは、すべてのデータとそのプロパティーが表示されてる状態です。
このMasterビューを軸に、いろんなビューを設定、名前をつけて保存していくわけです。
例えば、演奏するためのセトリ作りで、女性ボーカルものだけを選ぶ場合は、フィルターで、元曲の性別をフィルタリングします。
このとき、作詞作曲編曲者名やリリース日は表示不要なので、非表示にします。
Notionはスマホで見ることもできますが、画面が小さいので、そのビューで不要な情報は非表示にしておいたほうが使い勝手が良いです。
フィルターや表示(or非表示)するプロパティーを選び終わったら、そのビューを別名で保存します。
ビューの保存名は「演奏/女性Vo」といったわかりやすい名前にするとよいですね。
一つのデータベースに対して、ビューはいくつでも設定できます。
プロパティーに絡むものであれば、柔軟にフィルター、ソートが可能なので、今年リリスされた曲だけとか、夏祭りで演奏するので、夏っぽい曲だけ、といったフィルタリング可能です。
フィルタをand、orでかけることもできます。
つまり、「女性ボーカルもの且つ夏の曲」といったフィルタリングをし、そのビューを「女性夏」というビュー名で保存することもできるわけです。
日付タイプのプロパティーを設定、入力している場合は、その日付が今日よりも過去なのか、未来なのか、今日から1週間以内の過去なのか未来なのか、といったフィルタリングも可能です。
楽曲管理ではあまりなさそうですが、仕事で提出しなければいけない書類の締切がある場合、提出締切日という日付タイプのプロパティーを作って、フィルタリングを「入力されている日付が今日より過去」とします。
このビューを「締め切り超え」という名前で保存しておけば、このビューには締切を超えた書類データのみが表示されるようになります。
このとき、提出を終えたものも表示されてしまいます。
そのため、締切日とは別に提出ステータスプロパティーをセレクトタイプで作り、選択肢に「未提出」「提出済み」を用意します。
そして、上で作った締め切り超えビューのフィルターに、提出ステータス未提出のみのフィルターとandにすれば、「未提出且つ締め切り超え」のデータ飲みが表示、となるわけです。
この柔軟性は、表計算の延長であるスプシやEXCELでは難しいでしょう。
(逆に、関数的な設定をNotionですることもできますが、こちらはスプシの方が上だと感じます)
◆
これまでスプシで管理していたデータベースをNotionにインポートして、今後はNotionで管理する、といったことも出来ます。
csvでダウンロードしたファイルをNotionにインポート、という手順です、、、が
これは全然うまくいきません。
理由は2つ
- csvファイルがうまく吐き出されてない
- データが多すぎる
です。
csvファイルの吐き出しは、スプシの仕様の問題だと思うので、どうしようもありません。
また、データが多すぎてNotion側で「データが多すぎます」と出るのもNotion側の仕様なので、どうしようもありません。
スプシの画面から直接コピーし、Notionへの貼り付けも試しましたが、100行を超えるデータだとフリーズします。
ということで、しばらくは同時並行で運用、徐々に移行していこうと思っています。
この辺がデータベースをうまく使うコツです。
データやプロパティーに関して、そんなプロパティー必要?というものも、考えつくものはなんでも設定しておき、フィルターで非表示にしてつかう、というのが運用のデフォルトです。
ちなみに、データそのものには、各プロパティーの設定に加えて、ノートの様にテキストやリンクを入力することができます。
私は、ここに歌詞を入力しています。
これも、歌詞というURLタイプのプロパティーをつくっておき、予め歌詞ファイルを置いてあるDropbox内のファイルへの共有リンクを貼る、という方法もありだと思います。
コード譜や歌詞ファイルに関しては、ファイルタイプのプロパティーを設定し、そこにダイレクトにファイルをアップすることも可能ですが、オリジナルの場合、途中で歌詞を変更した、コードアレンジを変えた、といったことがあるので、編集をしたあとにNotionにアップしなおすのを忘れないようにリンクにしています。
(ファイルを編集して上書きしても、共有リンクは不変なので、リンク切れは起こりません)