コンピュータの発展や、交通機関の発達もあり、英語の需要は非常に高い。
翻訳アプリの充実により、英語を学ぶ必要は減る、という見方もあるようだが、たとえ翻訳アプリが充実していっても、単純に自分の言葉や文章で相手とダイレクトにコミュニケーションをとりたいという人は少なからずいるだろうから、その需要は今後もあり続けるだろう。
さて、日本では義務教育として中学で3年間必ず英語を学ぶ。
高校にもほとんどの人は行くので、高校も合わせれば6年間英語を学ぶわけだ。
この6年間で本当に英語が上達したと自分で言える人は少ないのではないだろうか。
おそらくそう思うのは、実際に英語圏の人を前にコミュニケーションをとろうと思っても、言葉や文章がうまくでてこないからだろう。
恥ずかしがりな性格もあるが、それを差し引いても、だ。
よく言われるのは、日本の英語教育では読み書きが中心で話す聞くにあまり重点をおいていない、ということだ。
しかし、それだけで日本の英語教育は悪いといえるのだろうか。
TOEIC900点オーバーの知り合い
自分の知り合いに、英語が堪能なひとがいる。
英語力をはかるひとつのものさしにTOEICというテストがあるが、この人はこのテストで900点を超える。
TOEICの満点は990点で、英語圏の人ですら900点を超えるのは難しいらしい。
英語圏に育ったわけではないのに、900点を超えることがいかに難しいかおわかりだろう。
さらに、実はこの人はパスポートを持っていない。
これがどういうことかおわかりだろうか。
そう、この人は英語圏の国に行ったことすらないのだ。
TOEICの点数だけでなく、この人の英語は、目をつぶって聞くとネイティブが話しているかどうか判別がつかない位流暢だ。
一時期海外にいた自分は英語を話せるが、そんな自分よりも読み、書き、話し、聞き、全てにおいてその人の方が遥かに上だ。
なぜこの人の英語力がこんなに高いのか。
それは、ひたすら英語を勉強したかららしい。
その人曰く、
日本の英語教育は、別に悪いとは思いません。英語を好きなってさえしまえば、その教材やコンテンツは、充分にすぎるくらい充実しています。
英語の上達の仕方
英語圏の国にいって実際にコミュニケーションをとることでももちろん英語は上達するだろう。
しかし、それはコミュニケーションがとれたらOKというレベルでも充分に許されてしまう、という危険性もある。要は通じれば良い、という事になってしまうのだ。
逆を考えれば分かりやすい。
日本にきている外国人で、頑張って日本語で話している人をに会う時、日本語として間違っているが、言いたいことは分かる、という状況の場合、その間違いを指摘する人はごく一部だろう。
英語を勉強としてしっかり学べば、そういった危険性は減る。
改めて、日本の英語教育はどうなのか
では、日本の英語教育は間違っていないのか。
はっきり言えば、少し足りないところがある。
それは、英語を上達することの喜びを教えきれていない、というところだろう。
上記のように、英語を学ぶ楽しささえ感じてしまえば、その人は勝手に英語を学ぶようになる。学校でも、学校以外でも。
英語にかぎらず、初等教育で最重要項目は、勉強の楽しさをいかに演出するか、だ。