- 作者: 西内啓
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2013/01/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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仕事でもプライベートでも、ある結果を求めるのは自然のことで、そのために日々鍛錬を重ねるということをしている人も多い。
しかし、結果がなかなか出ないことももちろん多々ある。
そんな時は統計に着目してみようという話。
統計といっても、そんなに難しい話ではない
例えば、楽器の練習の例。
どうすれが一日も早く上達し、あこがれのステージに立てるようになるか、というのは練習のときに誰もがぶつかる壁だろう。
その時に、
- 教則本を買ってきて基礎からしっかり学ぶ方法
- 強引でも良いのでとにかくステージに上って恥をかく方法
- 自分で録音し、それを聞いて気になるところを重点的に練習し、を繰り返す方法
- 学校に行って上手な人から習う方法
など、さまざま方法がある。
どの方法も間違ってはいないし、上達もするだろう。
しかし、充分な技術に達した人に、うまくなっていった過程を聞き、その答えを100人からもらって出てくる統計には、相当な信用があると思って良いのではないだろうか。
あくまで信用がおけるというレベルで、絶対に正しいかどうかはわからないが、大きな指標になることは事実だ。
逆に、統計を完全に無視しているのが、上記の例で言えば、その過程を1人からしか聞かないことだ。
1人から聞いた答えは、決して統計とは呼ばない。
統計を無視していることにきづかない人も意外に多い
実は1人からしか答えをもらわず、それを信用しきっている人は結構いる。
それは、その人自体を信用しきっている場合に多く、新興宗教などにハマってしまう人などに多く見られる。
統計には「同様に確からしい」という言葉があるが、つまり統計をとる対象は、偏っていてはいけないということだと考えれば良い。
統計は、数の多さとバリエーションの豊かさが大切
またまた音楽の話を例にとるが、ある音楽学校に入学して、そこにいる先生の言う意見「のみ」の統計をとるのは、まったく「同様に確からしい」とは言えない。
音楽学校の先生、というカテゴリーに絞られてしまっているからだ。
あきらかにバリエーションに欠けるだろう。
音楽学校の先生以外にも、楽器の熟練者はたくさんいる。
- 若い人、ベテランの人
- 地元で活躍している人、メジャーで活躍している人
- 男性、女性
- ライブ中心の人、レコーディング中心の人
- ある楽器のみを演奏できる人、様々な楽器を演奏できる人
など、熟練者にも本当にいろいろなタイプがいる。
楽器を上達させたい為にとる統計は、その目的をかなえている人であれば、その範囲内でのバリエーションは、多ければ多いほど良い。
完全な正解は無い
人は2人として同じ人がいないので、どの方法ですら完全に正解というものがない。
完全に正解というのが存在しないのならば、たくさんのバリエーション豊かな統計より得られた結果を元に、「自分で」傾向と対策をたてるしかないのだ。