このブログでは、何度か習慣化のことを書いてきたが、先日ある人と話していて、なるほどだから習慣化できない人がいるのだ、とわかったことがあったので、備忘録的に投稿しておく。
まず、結論から言うと、習慣化できないのは、本人の意志の強さも多少は関係あるが、それよりも別に要因があることの方が多い。
しかし、それに気づかない人はどう考えるか。
そう、やっぱり自分の意志が弱いから続かない、達成できない、と考えるのだ。
そうやって自分を追い込んでいき、モチベーションも低下。
負の連鎖に巻き込まれる。
ギターを始めたい人、始めたけど断念した人に気付いてほしい
似たような状況の例を一つ上げる。
自分の職業である音楽、その中でもギター。
ギターを始めたい、という人がいたとする。
そしてギターを購入して、教則本を買い練習するが、うまくならずに、結局断念。
こういった経験を持っている人はたくさんいるだろう。
この時、この人がギターを続けることができなかった理由は、練習してもうまく音が出ずに、やる気がなくなって、ということが多い。
では、なぜ練習してもうまく音が出せなかったか。
ここで初心者は、才能がない・向いていない・もっと練習しなければいけないはずなのに、意志が弱くてできない、といったことを原因にする傾向がある。
確かにそれらの理由もないわけではないが、少なくとも自分の周りで同じ状況にあった時の原因はそこではないことが多いのだ。
ではなにが理由か。
それは、ギターが悪いのだ。
初心者は、音の良さなど分からないし、身分相応でということで、安いギターを買うことが多い。
しかし、全体的に見ると、安いギターは、音が悪いだけでなく、弾きにくいものも多い。
初心者は、初心者故に弾きやすい、弾きにくいの判断が出来ない。
だから、音がうまく出せなかったら、すべて自分のせいにする。
初心者に限らず、ギターを買う時のポイントは3つと言われており、音・弾きやすさ・見た目、だ。
内、音に関しては初心者は確かにわからないだろうから、熟練者に同行してもらうか、あるいは無視で良い。
しかし、残りの二つはいくら初心者でも絶対にこだわるところだ。
弾きやすさは、上述した理由による。
見た目は当然、好きなデザインでないと、弾こう(練習しよう)という気持ちにならない。
(大抵のギタリストは、ギターを始めたきっかけが「見た目」だ)
昔と違い、最近は安価でも見た目がよく、弾きやすいギターが結構ある。
いくら迷っても、弾きやすさと見た目だけは妥協せずにギターを購入すれば、続けられる可能性は着実に上がる。
方法をとにかくたくさん考える思考
例の話が長くなってしまったが、習慣化断念の理由も、意志の弱さが原因ではないことは多い、という話。
では、何が原因なのか。
それは、方法だ。
つまり、方法を考える思考が足りない。
例えば、痩せたいという目標のために毎日腹筋10回を3セットという習慣化を目指す。
そして断念したらどうするか。
それ以外にどれだけでも他の方法があることを認識していれば、意志が弱かったのではなく、ただこの方法が自分にあってなかったのだ、と考えるようになる。
腹筋の回数やセットを変えても良い。
毎日ではなく、隔日でも良い。
腹筋でなく、スクワット、他の筋トレでも良い。
筋トレでなくても、食事制限でも良い。
痩せたいという目標達成のためには、ありとあらゆる手段があり、自分が目指している習慣化項目は、そのなかのたった一つにしか過ぎないのだ。
それが自分にあったものである確率のほうが低いだろう。
これを、たった一つか二つ試しただけで、続けられなかったことを、自分の意志の弱さのせいにする。
意志の強さ(つまり気合、忍耐、根性)に頼るのではなく、より論理的に考えれば、自分を高めることはできるはずだ。
もちろん、これも人によるのだが。