今週のお題「私の『夏うた』」
私にとっての夏と音楽といえば、サザンオールスターズです。
サザンがデビューした辺りに私は生まれましたが、初めて桑田さんの声を聞いたのは、桑田さんのソロ活動の方でリリースされた、悲しい気持ちという曲です。
車の中で、確かラジオで聞いたと思います。
本能が反応したという感じでした。人がなにかにハマる瞬間は理屈を超えていますね。
CDがない頃だったので、この曲を聞きたいと思ったらラジオでひたすら待っているしかなく、それは嫌なのでラジオをなんとか工夫してテープに録音して聞いてました。
レコードではないものの、まさしく擦り切れるほど聞きましたよ。
しばらくして、全体像が見えてきます。
桑田さんはサザンオールスターズのリーダーで、奥さんである原由子さんもメンバーにおり、妊娠してバンドとしての音楽活動を一時休止せざるをえなくなったので、その間にソロ活動をしていた、ということでした。
そうなると、当然サザンオールスターズの曲も聞きたくなります。
で、せっかくなのでデビュー曲を聞きました。
これも衝撃でした。
サビの歌詞が「今何時?そうねだいたいね」です。それまで聞いたことのあるどんな曲の歌詞にも似ていませんでした。
タイトルの意味もわからないし、そのうえタイトルが一度も歌詞に出てきません。
奇抜のオンパレードですが、週間3位(オリコン)を記録しています。
当時はコミックバンドと思われ、ドリフターズのリーダー、故いかりや長介さんにメンバーに誘われたという逸話が残っています。
悲しい気持ちと勝手にシンドバッドで心をつかまれた私は、どんどんのめり込んでいきます。
初期の頃から、今にも残る名曲のオンパレードですが、一つの節目としては真夏の果実があります。
正直今聞いてもグッときます。
この曲は、桑田さんが監督を務めた稲村ジェーンという映画の曲で、同タイトルのアルバムに収録されていますが、他の曲も名曲揃いです。
1曲めの「稲村ジェーン」という曲でナイロン弦のギターを弾いているのは小倉博和さん。後に、松たか子さんの旦那さんである佐橋さんとアコースティックユニット「山弦」を組みます。
アコギ弾きは必聴です。
どこかにコミカルな感じがあったサザンですが、真夏の果実にはコミカルさは一切なく、超王道のバラードです。
実力としても不動の地位を築くきっかけになったといえるのはないでしょうか。
全部話すと大変なことになりますが、何がすごいってサザンは現在でもJPOPのトップを走り続けているということです。
物心付いたときから聞いているアーティストが、今でもオリコンに入ってくるって、並大抵のことではありません。
特に流行が目まぐるしく変わり続ける音楽分野では、ほとんど不可能を可能にしている、といっても良いと思います。
これからも珠玉の名曲を聞かせてほしい。
夏のバンドというイメージですが、夏に限らず一年を通して聞きたい、いつまでも聞きたいバンドです。
ということで、稲村ジェーンを聞きながらこのブログを書きました。
※ちなみに、桑田さんは、実は夏が嫌いだそうです。理由は暑いから。身も蓋もない理由ですが、曲さえ良ければいいんです・・・