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サマータイムという用語を知ったのは確か中学の頃でした。
知ったのはデジタル式の腕時計にそういったモードがあったからです。
しかし、サマータイムってそのまま訳せば夏時間。
そのモードに設定すると時間が1時間ずれる、ということだけはわかりましたが、そもそもの意義はさっぱりわかりませんでした。
サマータイムの制度を実感したのは、やはり海外に住んでいる時です。
私の滞在した国では、4月と10月が切り替え月でした。
3月の末になると、テレビやラジオで、「サマータイムに切り替わりますよー」というアナウンスが盛んに流れ、切替え日からすべての時間がずれます。
この、すべての時間がずれる、という感覚が日本にいるだけではわからないもので、身の回りのすべてのものの時間がずれるので、切り替わったあとは、ずれているとすら思わないわけですね。
新聞のテレビ欄と実際のテレビの放送時間、街に設置してあるありとあらゆる時計、それから自分の時計、家電製品などすべてです。
もちろん、会社勤めの人の出勤時間もずれるわけですが、すべての時間がずれているので、ずれていると感じることはほとんどできません。
あえていえば、「明るさ」が違うくらいですが、それこそがサマータイムの効果なのでここは仕方ないし、そもそも明るさなんて天候によって毎日微妙に違うので、さほど気になりません。
サマータイムを経験したことない人は、「1時間早く起きなくてはいけなくなるから嫌だ」なんてことを言いますが、1時間早い、という感覚自体がありません。
何度も言いますが、すべてがずれると、ずれた先の時間が正しい時間になるからです。
上にも少し書きましたが、サマータイム導入の理由は、日照時間が長いことをうまく使うことです。
日の出の時間が早いので、その分早く起きて活動したほうが、電気代、その他を考えても効率が良い、というものです。
普段7時に起きてますよー
↓
冬の7時くらいの明るさと、夏の6時くらいの明るさがさほど変わらないなぁ
↓
じゃあ夏は6時に起きた方がよくね?
↓
夏の6時を「7時」とすればその他の季節と同じ感覚で過ごせるじゃん
こんなとこです。
どのくらい効率があがるのかは知りませんが、全員が1時間ずらせば良いだけなので、実は大したコストもかからず、良いシステムだな、と思っていました。
ところが、冒頭の記事を見ると、「死を招く」という恐ろしいことが書いてあります。
中身を読むと、睡眠不足を助長させる、というのが主な理由ですね。
しかし、上にも書きましたがサマータイムで睡眠時間が短くなることって本当にあるのかな、と思ってしまいます。少なくとも私はありませんでした。
まあ、私ひとりの経験なんて、なんの統計の足しにもならないのは確かです。
サマータイム開始直後の3日間に発症リスクが統計学的に有意に増加していた、とありますが、もう少し具体的な統計をみたいですね。
ただ、導入している国よりもしていない国、廃止した国の方が多いということは、それなりの理由があるのかもしれません。
ちなみに日本も昔サマータイムを導入した時期があるそうです。
サマータイム導入かどうかはさておき、確かに睡眠不足はなにかとよくないのは確実なようです。
その要因に占める労働環境の割合は決して少なくないので、今政府がすすめている働き方改革が改善の鍵になることは言うまでもありません。