なんとも悲しい記事です。私も学生の頃たくさんの飲食店でアルバイトしていましたが、こういったことは最近に限らず昔からあります。
人は必ずお腹がへるので、サービス業でも飲食店が最も数が多いのだ、と友人は言っていましたが、それを裏付けるかのように、たしかに街には飲食店がたくさんあります。
そしてそれは激しい生き残り戦が常に、延々と繰り広げられることを意味します。
単純に料理が美味しい、サービスが良い、立地が有利というくらいでは成り立たせるのが難しい。
そうすると、店側は少しでもお客さんにとって融通が効くような応対をします。
30人の予約を突然キャンセルされる可能性はもしかして想定していたのかもしれませんが、だからといって前受金や前払い金を必須とするのは、店側には賭けです。それが面倒だと言って別の店を選択されるのではないか、となるわけですね。
ネット普及後、ネットで予約できるのは、お客さんの利便をはかるという意味で多くの店が採用してきました。しかし、それが増えれば増えるほど突然のキャンセル件数も増えることは、ある意味想定内です。
この記事のコメントを見てもわかるように、ほとんどの人はこのくらいの倫理観くらい持ち合わせているので、そうそう起こることではないのかもしれません。
しかし、ギリギリの経営をしている個人の飲食店にとっては、たまに起こることでもかなりの痛手になります。
私は内金制度を導入するべきだと思います。
今までネットでさっと予約できていたのに、内金が必要となるのは、たしかに反発が出るでしょう。しかしそれは社会に馴染むまでの時間の問題ではないでしょうか。
それに、こういった記事がたくさんの人の目に触れれば、たとえその制度が導入されても、理解を得られるのではないでしょうか。
こういった案件が犯罪になるのかどうかは専門家ではありませんのでわかりません。
しかし、これを犯罪とみなすことによって、次に起こる同様のことを抑止することができるかといえば、そうはならないと思います。
かといって人の倫理観にばかり期待できません。
私だって、本当は今のままのシステムのほうが手間が少なくてうれしいですが、飲食店の方々の苦労を考えると、そのくらいの手間をかけるのは良いんではないか、と思います。
お客様は神様だ、という言葉は時に不幸を招きます。
少なくともそれは、店側のスタンスであって、客側が思うことでは決してありません。