私はJAZZが好きです。
某有名JAZZライブハウスで働き、「JAZZは良いなぁ」というくらいに思っていたところ、次に全国的にも有名なJAZZ喫茶で働く機会を得て、そこでお客さんにしごかれました(無知だったんです・・・)。
今では、少なくとも「聞く方だけで、しかもジャンルでの好みは」と言われたらJAZZと答えます。
上にも書いた通り、JAZZってオリコンに入ることもないし、普段の生活で聞く機会といえば、おしゃれなBARのBGMくらい、という人も多いかもしれません。
また、JAZZ好きはうんちくが多いし、敷居も高いし、難解だ、というイメージもあります。
実際に私もJAZZ喫茶常連にこっぴどく怒られましたしね。
ただ、私の場合は仕事でそこにいるから怒られても仕方ないのかもしれませんけど、少なくとも聞く分には独りで家で聞けば、誰にも怒られない。
敷居の高さとか、難解だ、というのは、聞いててみたあとの判断で良いのだと思います。
JAZZって一大ジャンルなので、そりゃあ好きな曲から嫌いな演奏まであります。十把一絡げにモノは語れない。
いくら名盤、名曲、名演奏と言われているものでも、気に入らないと思う人がいてよいし、世間の評価の低い作品を気に入っても良いわけです。
やっぱりJAZZは良いんですよ。BGMとしてではなく、その楽曲を聞くためだけの時間をたっぷりとっても良いくらいに良い。
ということで、私の偏見を自覚しつつ、いくつか紹介します。
アルバムのジャケットを見てわかるように、障害(骨形成不全症)を持っているピアニストです。サステインペダルまで足が届かないので、専用のペダル踏み機が必須です。
私が知ったときは既にこの世を去った後でした。
JAZZ喫茶の常連さんから聞いた話ですが、その常連さんはペトルチアーニのライブを予約して楽しみに待っていたのに、ライブ20日前にこの世を去ってしまった、と残念そうに言っていました。
この文章も含めて、ペトルチアーニのことを語るとどうしても障害のことになりがちですが、私が最初に聞いたときは、障害があったことなんて知りませんでした。
で、この曲のイントロで心を奪われました(上の試聴ではイントロは流れませんが・・・)。
綺麗で美しくて切ないピアノ演奏は、私の浅いボキャブラリーでは到底表現しきれません。
小さな身体で空を見上げながら(タイトル「Looking Up」)作った曲、演奏された曲です。ぜひ聞いてみてください。
この曲もピアノがメインです。
日本のJAZZファンはピアノが特に好き、と言われますが、私も例外に漏れませんね。
一番好きなJAZZミュージシャンはビル・エバンスですし。
ビル・エバンスといえば、やっぱりワルツ・フォー・デビーですが、これはあまりにも有名すぎて、私ごときがいまさら言うまでもありません。
しかし、ワルツ・フォー・デビーに負けず劣らずのロマンチックな曲がこれです。
ピアノはキューバのゴンサロ・ルバルカバという、えらく覚えにくいピアニストですが、もう最高の一言です。
こっちはギターです。
有名曲のカバーアルバム「Duet」は、どの曲も素晴らしい演奏ですが、特に好きなのはスティービー・ワンダーのこの曲です。曲自体が聞いたことあるので聞きやすいかと思います。
こんな演奏をする人ですが、ビレリ・ラグレーンはライブでキャップをかぶって演奏します。野球やってる兄ちゃんみたいに見えなくもない。私は結構ギャップに感じますがいかがですか?
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ここであげた3つは、どれも「テクニカル」よりなものですね。
わかりやすいテクニックは、聞きやすさの手助けになります。
上にも書きましたが、JAZZを好きになるためには、できれば音楽を聞くだけの時間を作ってほしいと思います。
その楽曲の動画を見ながらはもちろんOK。
運転中に聞いても、エンジン音とかで細部が聞こえません。
特に高級オーディオで聞かなくてもよいですが、集中して聞ける環境が望ましいと思います。
JAZZに浸るのは、日常にある至福の時間の一つです。