日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

フェルマーの最終定理、最高でした!

 

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

 

 

これは文句なしに面白かったです!

 

私は理系ですが、別に数学が特に好きというわけでもないので、フェルマーの最終定理についても「聞いたことあるなぁ」くらいでした。

 

この本を読むと、この定理がいかに難しく、そして美しいかが身にしみてわかります。

 

難しさは言うまでもありません。

フェルマーが残した定理が解けるまでに、300年以上かかってるんですからね。

挑戦したのは、その辺の凡人じゃありませんよ。数学界のエース級がこぞってこれに挑み続けたんです。

 

ついに証明に成功したアンドリュー・ワイルズだって、毎日毎日考え続けて8年です。

世界一の頭脳をもって、休みなく8年、屋根裏でやり続けるって、どんだけ難しいんだ、ってはなしです。

 

それだけかかって最後に解けたところなんて、感動してちょっと泣けますよ。

まさか数学の証明で涙するとは思わないでしょう?

でも泣けちゃいます。

ちなみに、数学の知識はそんなになくても大丈夫です。

まあ、少しはあったほうが良いですけど・・・

 

で、もう一つの”美しさ”です。

 

これほど難しくて、数々の数学者を悩ませてきた定理なんだから、その定理自体も一般人から見ると、わけわからん!ってなりそうなもんですが、それが結構シンプルなのが美しく見えます。

 

ピタゴラスの定理ってありますよね?

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ピタゴラスの定理 別名は三平方の定理

この式では2乗ですが、これが3乗、4乗・・・としたときに式が成立するa,b,cの組み合わせはない、というのがフェルマーの最終定理です。

(ちなみに、この本にはピタゴラスもちゃんと出てきます)

 

数字(自然数)は無限にあるので、めちゃめちゃでかい数字でだったらもしかしてa,b,cの組み合わせはあるかも、みたいなのでは数学の証明にならない。

無限にある数字すべてにあてはまる、っていう証明じゃないといけない。

 

いやー、こりゃムズカシイ!

でも定理自体はシンプルなので美しく見えます。

 

あと、日本人として嬉しかったのは、最終的にこれを証明したワイルズの証明方法に、日本人の数学者とその予想(予想の意味は本書を読めばわかります)が欠かせない、というところ。

 

 

数学は学問なので、芸術とは違う、と思ってましたが、この本を読むと、数学もここまでくれば立派な芸術だ、と思い知らされます。

 

数学が苦手な人も、もちろん好きな人にもおすすめ。

ぜひ読んでみてください。