見知らぬ土地への転勤と激務で帰らぬ夫 「アウェイ育児」に苦しむ妻 - Yahoo!ニュース
少子化は問題ですが、その解決には様々な対策が必要ですよね。
わかりやすいのはお金の問題。
経済的に育児はムリ、というのは実感あります。解決はムズカシイのですが、わかりやすい。
一方、お金以外の育児環境については、把握しづらいところが多いと思います。
私も2人の娘がいますが、子どもを育てるようになってから気づいたことがやまのようにあります。
街に意外と段差が多いことや、ベビーカー利用者にとってフロア移動の唯一の手段がエレベーターだということ。
こういうところの改善もしていかないと、子どもを生むという発想にならないと思います。
で、こういうところの改善の壁になってるのは、結局「思想」の部分だと思います。
冒頭で紹介した記事にもありますが、託児所に預けることに対する抵抗は、いまだに耳にします。
子どもは母親が面倒をみるべきだ、という思想ですね。
それから、男性の場合、育児があるから早あがりさせてほしいというお願いを上司に言える職場というのは、いまだにほとんどないんじゃないでしょうか。
これも子育てをして改めて思ったことですが、すべての親は最初、育児初心者なわけです。
すると、育児経験者の意見が正しいように思ってしまいます。
もちろん、正しい内容もありますが、時代によって変わってきていることもあります。
特にテクノロジーを利用した育児は、高齢世代を中心に反発が多い。
ネットで何かを買えるというのは、育児をしている親にとって相当助かるものですが、少なくとも育児用品は店で目でみて確かめて買うべき、という意見もしょっちゅう聞きます。
以前NHKスペシャルでやってましたが、ヒトという生物はそもそも、一人で子どもを育てるようにはできていないそうで、大小のコミュニティーを作り、みんなで育てる(共育)のが自然なありかたなんだそうです。
昔は、みんな=身内だったのかもしれません。
おじいちゃんやおばんちゃんなど、みんなで育てるみたいな。
でも、今は冒頭の記事に出てくるような家庭も少なくない。
そんな家庭のあり方を否定できる時代じゃないですよね。
そしたら、そういう家庭ありきで、どうやって子どもを育てていくのか、というのを社会全体で考えていった時に、託児所に預ける、ベビーシッター制度を使う、といった思想をちゃんと受け入れていくことや、小さな子どもをもつサラリーマンの早退を認める思想を自然だとする空気作りが必要でしょう。
いつの世になっても確かなのは、子は社会の宝だということです。
先に生きている私たちが、子どもたちをどうやって支えていくか、ということを過去の経験に引きづられることなく考えていくことが大事だと思います。