「日本の育児環境はひどい」と歎き怒る親たちへ | ほしいのは「つかれない家族」 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
豊洲移転の時に有名になったことば
「安全と安心は違う」
をちょっと思い出しました。
記事の最初に出てきた、出産時リスクが世界トップレベルに低いというはなし。
たしかに統計上は安全と言って良いでしょう。
でも、それで安心か、というとそうならないひとが多くいるのがムズカシイところですよね。
例えば無痛分娩。
アメリカでは、もはや無痛分娩が主流。
日本のように医療環境が整っている国ならば、麻酔科医の不足さえ解消すれば無痛分娩を安心して選択する、、、という人がどれだけいるでしょうか?
まるで無痛分娩の事故を待ち構えているかのように、無痛分娩の事故があると騒ぎます。
通常分娩でも、安全とはいえ事故は起こっているので、冷静に比較したら無痛分娩だから危ない、というのは、数字上では成り立たない。
でも、安心できないわけですね。
それから、制度に関しても、確かに様々な保護があります。
環境だって、海外に行けばすぐにわかるくらい日本は清潔だし、インフラも整っています。
でも、これらを知ってすぐに子育てのしやすい国だと感じられるようになるか、とえいば、そうはならないんじゃないですかね。
理由は、ちょっと前にも書きましたけど、思想的なものです。
制度はあっても、その制度をつかうことに対する抵抗が本人や家族にある。
私の身近にもそういう人がいます。
私は、いわゆる「べき論」は様々な分野で問題視されるべきだと思いますが、育児においては特に問題です。
分娩は痛みを伴うべき。
育児は母親が直接みるべき。
手料理以外は避けるべき。
生活のリズムは必ず守るべき。
経済的な保護を制度利用で受けても、これらの問題は全然解消されません。
電車内で泣く赤ちゃんに寛容になれないのなんて、論外です。
◆
制度や環境が整っていることは、当たり前ですが良いことです。
だから、思想の壁さえ超えれば、この国は本当に子育てをしやすい国になります。
でも、思想の壁は制度や環境を整えるのと同じ、いかそれ以上にムズカシイのかもしれませんね・・・