前回の続きです。
目次
レイテンシーを回避するには?
前回の記事で、パソコン内の処理がレイテンシーに影響する、ということを説明しました。
それならば、、、パソコンを使わなければ良いのです。
「パソコンで音楽を作ろう」と言ってそりゃない、と思いますよね。
パソコンはもちろん使います。
モニターに関してはパソコンで処理しないようにするということです。
つまり処理の流れを
- マイク
- オーディオインターフェイス
- ヘッドホン
にしてしまえば良いのです。
これだとパソコン内に録音できないじゃないか!
いえ、そんなことはありません。
上記の流れはモニターだけです。
つまり、モニターと録音される音をオーディオインターフェイスで分岐するということです。
声がオーディオインターフェイスで、パソコンとヘッドホンに分岐していますね。
これだと、モニターにはパソコン処理が入っていないのでレイテンシーがありません。
注意点は、DAWソフトのモニタースイッチは使わないということです。
モニターの調整
図のように、ヘッドホンにはモニターとオケが同時に聞こえてきます。
このとき、自分の声とオケの音量を調整したいですよね。
自分の声が小さすぎて聞こえないとか、逆にオケが小さすぎて聞こえないとか。
この調整はオーディオインターフェイスで行います。
オーディオインターフェイスの機種にもよりますが、、、
こういう機種の場合は、このつまみで調整します。
左がinput、これはモニターのことです。右はPlayback、これはDAWからなるオケのことです。
一番左に回したらモニターしか聞こえず、逆に一番右に回したらオケしか聞こえないということになりますね。
歌いやすいバランスのところに調整します。
また、もうちょい高価なオーディオインターフェイスになると、この調整をするソフトがあって、パソコンからオーディオインターフェイスの調整をできます。
下にあるフェーダーで、モニター音量やオケの音量をミキサーのように調整できます。
ここで一言加えておきます。
オーディオインターフェイスのつまみで調節するにしても、ソフトで調整するにしても、これらは基本「録り音」には影響しません。
あくまでヘッドホンから聞こえてくる音の調整で、最初の図で説明したとおり、録り音とは分岐されているので、最終的に作品になるときの音量バランスにする必要はまったくなく、歌っている人が歌いやすいようにすればよいだけです。
あとがき
これでレイテンシー回避ができました。
今後パソコンがどんどんハイスペックになっていって、パソコンで処理をしてもレイテンシーがまったくない、という時代はいつか到来します。
今のような面倒な仕組みになっているのは、それまでのつなぎです。
次回はここで学んだことに続けて、DSPを説明します。