今回は、前回の続き、スライド奏法はどうやって打ち込むのか、です
目次
MIDI鍵盤で発信した音を、スイッチとして受け取る
MIDI鍵盤で発信するのは、主に
- 音の高さ
- 音の長さ
- 音の大きさ
でした。
ドラムのような音程がない楽器に関しては、各鍵盤にドラムのパーツが割り当てられており、また音の長さは関係ない、ということでしたよね。
この仕組をもうちょっと突っ込むと、MIDI鍵盤から受け取るデータ的な信号は変わっているのではなく、受け取るソフトであるドラムの音源に、各パーツが割り当てられている、ということなんです。
つまりこういうことです。
ソフト側の設計で、この鍵盤を押したらこういうふうに音を出す、ということもできる。
これを利用したものをキースイッチでです。
もうちょっと具体的に言いましょう。
例えばそのソフトが、「この鍵盤を押したら、離すまではスライド奏法モードにする」という設計になっているということです。
繰り返しますが、その時押さえる鍵盤に音の高さや、高さは関係ありません。
あくまで、その鍵盤が奏法切り替えスイッチになっているのです。
ちなみに、長さに関しては関係あるものもないものもあります。
(押している間効き続けるとか、もう一度押すまで効き続けるとか)
じゃあ、実際にその音を弾きたい場合はどうするの?
という疑問がある人は、ちゃんと理解している人ですね。
キースイッチに割り当てられている音を、音として打ち込みたい場合はどうするのか、という疑問です。
実際にこういう問題を回避するため、ソフトに割り当てられているキースイッチの場所は、その楽器の鳴らせる音の範囲より外になっています。
スライド奏法に限らず、そしてベースに限らず、キースイッチを使って奏法を細かく変えるように設計されているソフトは多いです。
ベースもそうですが、オーケストラで使うストリングスやブラスはキースイッチを多用し、奏法を細かく切り替えないと、全然それらしくなりません。
あえて偽物っぽい音を出したいときをのぞけは、キースイッチの理解と運用は必須です。
あとがき
キースイッチは、奏法を変えることができる方法として画期的ですが、私は正直まだ改善の余地があると思っています。
各ソフト、楽器でキースイッチの場所が違うから、ソフトを使うたびに確認する必要があり、直感的とは言えません。
今後はさらに良い奏法切り替えの方法が生み出されると思います。
さて、次回はクオンタイズです。
これぞまさにパソコンで音楽を作るメリットです